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こちらの「復讐者に憐れみを」のレビューにこの映画が出てきたので見ました。これくらい断片的な情報だと適度に興味が湧いていいですね。
(ところでこのレビュー、私の大好きな「復讐者に憐れみを」を酷評しているにも関わらず、「それは違う」と思うところがほとんどなかったので驚きました。たぶん、「コズミック」や「東京大学物語」や「ひからびた胎児」を酷評しているレビューを見ても、同じようなことを感じることでしょう。「こんなバカなことがあるか! 冒涜だ!」「ですよねですよね! 最低ですよね!」「なんでそんなに嬉しそうなの?」)
あらすじ。イギリスのある下流社会一家。夫のフィルはうだつの上がらないタクシードライバーで、妻のペニーはスーパーのレジ打ち、娘のレイチェルは介護施設の清掃員をしていて、息子のローリーはニートで何もしていない。そしてペニー以外は全員デブだ。四人は低所得層向けの大規模アパートに住んでいて、近所ではいつも対人泥沼トラブルが絶えない。負け犬たちは、昨日も負けて、今日も負けて、明日も負けて、そしてやがて決定的な敗北が訪れる。そのとき、負け犬たちは、どんづまりの世界の向こうに何を見るだろう。フロリダには何が待っているだろう。愛はどこにあるだろう。魚には何がかかっていただろう。
そんな、救いようのあるようなないような話だったわけですが、そこで必殺シンプソンズ変換ですよ! あれはシンプソンズの二十年後なんです。フィルはホーマー、ペニーはマージ、レイチェルはリサ、ローリーはバート。ほら、救いなんかどうでもよくなってきたじゃないですか。もちろん身勝手暴力無責任クズ男のジェイソンは、我らがダークヒーロー、ミルハウスです! 最低!
JCB さまからタダ券をいただいていたので、五年振りに舞浜のアレに行ってきました。
「ボディレンタル」 - 普通だ。普通だとしか言いようがない。話としてはちゃんとまとまっているけれど、特に褒めるようなところも見当たらない。おばあさんへの不信フラグはもっと早めに立てておかないと。二分で回収してどうするのさ。バトル漫画じゃないんだから。
「どつきどつかれて生きるのさ」 - これは素晴らしい。たまにこういう話があるから「世にも奇妙な物語」をウォッチせずにはいられないのです。ああいう話をそういう設定でやったらこうなることは自明なわけで、ただの一発ネタを大まじめにやったところが偉い。
「死後婚」 - いいねいいね! お約束に次ぐお約束に次ぐお約束で、ど真ん中ストレートの大直球でした。第一オチも第二オチもベッタベタだよ。ひねりらしいひねりはなく、予想外の展開は一ミリもなかったわけですが、水戸黄門みたいでいいじゃないですか。
「行列のできる刑事」 - これも素晴らしい。「行列のできる刑事」というただそれだけのネタを、細部を作り込むことで実に丁寧に磨き上げている。オチは分かり切っていたのでどうでもよろしい。奇抜なネタと丁寧な仕事。短編のお手本のような作品だと思います。
「推理タクシー」 - みんな大好き佐野史郎無双でした。ほんとこのひとは殺してよし殺されてよしで万能兵器ですね。この話そのものは二人が事件についての推理を戦わせる密室劇で、そこまで斬新な話でもない。最後の展開も普通過ぎる。でもまあいいや。
今回は実に良かった。大満足です。しかし自分はもう「予想外のオチ」みたいなものをあまり求めなくなってしまったのかも知れない。
「あのさ、メメント王グランプリ、見たくない?」
「え?」
「いやだからメメント王グランプリだよ。誰が真のメメント王か決めるわけ」
「メメント王?」
「そうそう。挑戦者の中で最もメメントしたひとがメメント王になれるの」
「最もメメントした?」
「まず挑戦者はターゲットを呼び出すわけね。相手は誰でもいいし、場所もどこでもいい。仕事仲間と飲み屋で待ち合わせとか、そんなのでオーケー」
「ふむ」
「それで、飲んで食べて話をしながら、ところどころでメメントして、ポイントを稼いでいくわけよ」
「ごめん、その、メメントする、が分からない」
「例えばさ、こうやって普通に話をしてるとするじゃん? そこで急に、申し訳なさそうな感じで、『あのう、名前をお聞きしてもいいですか?』」
「はあ」
「『井上さんでしたか。井上さん井上さん。……あの、お会いしたのはどちらでしたっけ?』」
「ああ」
「『あの、実は僕、前向性健忘症なんですよ』」
「なるほどね」
「『ご迷惑をおかけしちゃってほんと申し訳ないんですけど、あ、まあとりあえずビールでも頼みましょうか』」
「『もう頼みましたよ』」
「そういうことそういうこと。で、『あ、そうでしたっけ。それで、あのう、名前をお聞きしてもいいですか?』」
「早っ!」
「『あの、実は僕、前向性』」
「『それさっきも聞きました』」
「『そうでしたか。あの、僕すぐ忘れちゃうんで、写真撮ってもいいですか?』」
「なるほど、ポラロイドを持ってるわけだ」
「写真の余白にボールペンで、『井上さん、広告発注先の営業担当、と』」
「これでもう忘れても安心だ」
「そんな感じで飲んで食べて、アルコールも回って、だいぶ打ち解けてきた」
「はいはい」
「調子に乗ってボールペンで、『井上さん、イケメン、花園出場、子ども二人、広尾住まい、勝ち組、もういっそ死んだらええのに、と』」
「『なんでやねん!』」
「『……ええと、ああ、そうか、井上さんでしたよね。まあとりあえずビール頼みましょうか』」
「『もう頼みましたよ』」
「『…………』」
「『あの、どうかされました?』」
「『……死んだらええのに、だと……?』」
「『はい?』」
「『……おまえが妻を殺したのか!』」
「余計なこと書くから!」
「最後に『どうも、メメントでしたー!』って宣言したら終了ね」
「ココリコ田中の演技が見たいね」
出てこなかった。
本日、ジャルプラザに行き、特典航空券を発券していただきました。七月にフィンランド航空でヘルシンキまで行くチケットです。55,000マイルと3,700円を使いましたが、同じ旅程の航空券を買おうとすると、エコノミースペシャルで150,970円かかるようなので、交換比率は単純計算で1マイルあたり2.7円ということになりますね。
なお、日本航空の特典航空券でパリまで行くと、54,000マイル(または45,000マイル)と55,200円ですから、燃油サーチャージの恐ろしさがよく分かりますね。しかしそれでもこちらの方が空き席が少ないという不思議。なお、こちらも買おうとすると154,200円で、値段はフィンランド航空とほとんど変わりません。交換比率は1マイルあたり1.8円となります。
最後に、ジャルプラザの接客はとても素晴らしゅうございました。JAL のマイラーになったのは間違いではなかったと思います。
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