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2005/1/1 Sat

 音もなく明けました

 十時頃に起きる。今日はまた良い天気である。
 朝食に雑煮とお汁粉とおせち料理を食べて、しばらくぼーっとしている。また雪掻きをする。叔父一家が帰る。そして昼にはすぐにてんぷらそばを食べる。この家は食事の回数がちょっとおかしいのではなかろうか。そんな律儀に三食を取らないといけないのか。ねーさまから宝くじの当たりくじを頂く。お風呂に入る。
 三時頃に家族で母方の実家へ。親戚と顔を合わせる。食事を御馳走になる。ひたすらビールを飲む。五時頃にお暇する。年賀状を出して、実家に戻る。お酒を飲み過ぎたので昼寝することに。六時から十一時くらいまで昼寝。
 起きても特にすることもないので、居間で楽譜を書くことにする。まあこういう作業は割と落ち着きます。既に作ってある部分なら別にピアノを弾く必要もないわけだし。さらさらと書いていく。どうも表記に困るところがある。いっそのこと三段譜にしてしまいたいなあ。その方がすっきりするかも知れない。まあ次への課題ということにしておこう。ばーさまからパソコンについて質問があったので教える。がんばって下さい。
 三時には部屋に戻って寝ようとするものの、なかなか眠れず、なんとか眠れることができたのは朝の五時過ぎでした。怠惰なお正月の一日であった。

2005/1/2 Sun

 ファミコンは偉大なハードです

 お昼の十二時頃に起きて、居間で昼食を取る。しばらくぼーっとしている。両親とにーさまは仕事に出掛け、弟君とねーさまは遊びに行くという。そういうわけで今日はばーさまと二人でお留守番である。部屋のベッドに寝転んで漫画を読んでいる。昨日にも増して怠惰な正月である。ちょっとパソコンにさわってみる。ネットが使えるのは良いのだけど、置いてある場所が一階の廊下だというのはどうにかならないものか。寒くて仕方ない。やがて居間に行き、ピアノにさわる。楽譜を書くことにする。なんとか夕方にはE-durの自作「朝露集め」の楽譜が書き上がる。思い切って表記の短縮を行ったため、記録的な短さで仕上げることができた気がする。しかし見た人間が理解できるのかどうか不安だ。次はEs-durの自作を書き始める。
 とーさまが戻ってきたので夕食を取る。色々食べます。満腹である。とろろが実に美味しかった。しばらくぼーっとして、ゲームをする。やがて弟君やねーさまが帰ってくる。ねーさまがお菓子を買ってきてくれたので、アールグレイの紅茶を入れて飲む。香りが強烈であった。弟君と僕で色々とゲームをクリアしていく。我々は今までどれだけの時間をゲームに費やしてきたのだろうか。まあそういった時間が無駄だとは全く思わないけれど。にーさまも戻ってくる。ひたすらゲームをプレイする。楽しい時間である。なんだかんだ言って、ファミコンの鉄腕アトムはなかなか優れた作品なのではなかろうか。理不尽なところも含めて。
 今日も寝たのは朝の五時頃でした。しかし実家ではずっと居間のテーブルにいると、暖房のせいで頭が痛くなるんですよね。湿度が低いのではなかろうか。ねーさまの部屋は居間よりもずっと暖かいのだけど、よくあのひとは体調を崩さずにいられるものである。

2005/1/3 Mon

 ままどおるはかなり好きです

 起きたのは十二時頃。弟君の携帯電話のアラームに起こされてしまった。
 レトルトのカレーを温めてご飯にかけて食べる。いい加減な食事である。ちょっとぼーっとして、一時には実家を出る。行ってきます。弟君と歩いて三春の駅。電車で郡山。しかしどうして僕はいつも郡山までの切符しか買わないのだろう。往復で460円の無駄な出費である。弟君と別れて、ままどおるを買う。電車で黒磯、宇都宮、上野、三河島。車内では本を読んだり音楽を聴いたり。宇都宮ではロッテリアで軽食を取り、草団子を買った。
 三河島のマクドナルドで夕食を買ってから、部屋に戻る。六時半頃。実家から五時間半かあ。夕食を取り、ままどおるを食べる。パソコンに向かって作業をする。なんとかホームページの模様替えを済ませました。しかしnDiaryの本体を覗いてみたのだけど、思い通りに改造するためには何をどうすれば良いのかよく分からない。困ったな。やはりきちんとRubyを勉強しろ、ということか。
 日記を書きます。午前三時過ぎ。まあそういうわけで、ここに月めくり日記が始まりました。ほどほどにがんばって、ほどほどに手を抜いていきますので、よろしくお願い致します。

 色々と作業のことを考えたり調べたりして、シャワーを浴びて、また考えたり調べたりしていたら朝の五時。寝ることにします。今回の帰省では財布、ポータブルスピーカ−、文房具を頂きました。ありがたい限り。まあ今日から花瓶のことものんびり書いていくことにします。合言葉は「花瓶を落としたら割れました」で。自由句か。

[ 花瓶 ] 花瓶を割らない百の方法

 これから一日一つずつ考えていくことにしよう。しかし僕は何故こんな無駄なことをしようとしているのでしょうか。謎です。

2005/1/4 Tue

 ありがとう、マクロ

 昼の十二時頃に起きるものの、二度寝してしまい、起きたのは午後の三時頃。相変わらず素敵な生活を送っているなあ自分。しばらくぼーっとして、パソコンに向かう。古い日記をプレーンテキストにしてnDiaryに読み込ませる。エディタのマクロを使って主なタグを外して、コピーアンドペーストしてから再びマクロで形式を整える。思っていたより大変ではないけれど、それにしても単調な作業である。タグの見落としがないか不安だ。
 さて古い日記をアップデートしてみると、明らかにカレンダーの表示がおかしい。ちょっと考えて、そりゃそうだ、という結論になる。トピックにカレンダーを置くもんじゃない。やれやれ。修正。正規表現の勉強をする。こりゃ便利だなあ。存在そのものや一部の記法は知っていたのだけど、きちんと勉強するのはこれが始めて。まあそこまで難しいものでもない。トピックをソートしてくれるフィルタを見付けたので、それを使ってトピックのページを作る。まあこれが済めば取り敢えずは完成だろうか。
 夜の八時半頃に外に出る。コンビニで公共料金を支払い、スーパーで、タマネギ、挽肉、ヤキソバ、シュウマイ、お菓子、お茶、コーヒーフィルタを買っていく。部屋に戻って夕食を取ることにする。ヤキソバ、シュウマイ、ホットコーヒー。紙フィルタに慣れておらず、コーヒーを入れるのにちょっと失敗してしまった。これは練習が要るな。まあ悪くない夕食でした。しばらくパソコンに向かって、トピックのページをなんとか作り上げる。まあこれで良いだろうか。しかし手抜きだなあ。ちょっと右の奥歯が痛い。嫌だなあ。
 日記を書きます。夜の一時。去年の十月に書いた文章を載せておきます。時々こういうどうしようもない雑文が書けると良いのだけど。しかし沢山トピックを作ったけど、果たして効果的に使えるのかどうか。

 しばらくぼーっとして、過去の日記をまとめていく。まず日記をブラウザで開いて、日記の内容をコピーしてテキストファイルにペースト。マクロで余分な空白を削ってから、notFatというソフトで細かいtxtファイルに分ける。それをIkkatuというソフトでdiaryファイルにする。あとは個々のファイルに対してマクロで整形。ああ、マクロがあって本当に良かった。これは便利な機能だ。なんとか作業をすべて済ませる。
 日記を書きます。もう朝の七時。これで過去ログをすべてnDiaryでまとめることができました。明日はいよいよDiaryのページの抹消ですね。しかし無駄なことをしているなあ自分。

 横になって寝ようとしてもなかなか眠れない。なんとなくトップの右上の表記を変える。なんとか眠れたのは朝の九時頃でした。やれやれ。作業のせいで右腕が重いなあ。そういえばリンクを追加したことを書き忘れていました。サークルの先輩のサイトです。

[ 雑文 ] シュークリームとサンタクロースに関する考察

 友人と僕がシュークリームを食べていたら、友人がこんなことを言った。

「シュークリームって、黄色いクリームの他に、白いクリームが入っているときあるよね」

 友人よ、それはホイップクリームである。通常の場合、シュークリームの中にはカスタードクリームが詰まっているものだ。そもそもシュークリームというお菓子を発明したのはフランスのマルク・シュール伯爵(1732-1798)であり、彼自身はこれを「シュークリームの皮にシュークリームの中身を入れたもの」と呼んでいたのだが、冗長であるという理由から後世の人間が彼の名に因んで「シュークリーム」と呼ぶようになった、というのは有名な話である。当時は伯爵の令により、シュークリームを単にシュークリームと呼ぶことは許されず、またカスタードクリーム以外のものを入れることも御法度であった。かのマリー・アントワネットでさえも伯爵の意に背くことを恐れ、ホイップクリーム入りのシュークリームが食べたいときは、仕方なく代わりに「シュークリームの皮にホイップクリームとカスタードクリームを入れたもの」を食べた、と言われている。シュール伯爵の恐るべき支配は彼の死とともに終わり、現在では我々には等しくシュークリームにホイップクリームを入れる権利が与えられている。このホイップクリーム、作り方を御存知だろうか。生クリームに砂糖を加えてホイップする。以上。名前が作り方だ。
 ホイップといえばメレンゲを思わずにはいられない。シフォンケーキなどに入っているあれである。このメレンゲ、作り方を御存知だろうか。卵白に砂糖を加えてホイップする。以上。またしても名前が作り方だ。しかしよく考えて欲しい。卵白に砂糖を加えたものである。本当にそんなものが美味しいのか。ケーキに加える必要があるのか。僕は一度試しに卵白に砂糖を加えて、フライパンで焼いて食べてみたことがある。あれは美味しくない。二度と食べたくない。美味しくないというか、あれは食べ物じゃない。地面に埋めるのが正しい処理である。土の上には線香だ。
 何故こんなことが起こり得るのか。同じ材料でありながら、片方は美味しいケーキの中であり、もう片方は冷たい土の中である。僕が考えるに、神様がすり替えているのではないだろうか。そうでないと説明が付かない。大昔の人間が、どういった動機に基づいていたのか今となっては分からないが、卵白をホイップしていたのだ。名は与作(28)、職は木こりである。それを天上から見ていた神様、最初は「こいつ何してんね。卵白なんか混ぜて。阿呆やなあ」と笑っていたのだが、与作のあまりに一生懸命な姿に段々気の毒になってしまった。やがて神様は「可哀相やなあ。儂が食べ物にしたるわ」と杖を振りかざした。すると卵白は硬くなってメレンゲになった。びっくりしたのは与作である。慌てて妻のハナ(29)にそのことを教えた。最初は半信半疑だったハナであるが、自分で卵白をホイップしてみると、神様が「与作が嘘吐きにされたら大変や」とまた杖を振りかざしたので、卵白はメレンゲになった。びっくりしたのはハナである。慌てて近所の知り合いであるイノ(32)にそのことを教えた。イノは娘のアンナ(14)にそれを教え、アンナはポチ(5)にそれを教える。こうなると神様は大忙しである。毎日毎日寝る暇もなく「ポチが嘘吐きにされたら大変や」と杖を振りかざしては、ホイップされている卵白をメレンゲに変えなければならない。いつしか神様はメレンゲの神様という名前を持つに至り、現在でも主にメレンゲを作る工場の上空で杖を振りかざしている。今頃になって「なんで儂、あんなことしてもうたんやろ」とぼやいても仕方ない。時々人間がメレンゲ作りに失敗してしまうのは、油分の混入や過剰なホイップが原因ではなく、メレンゲの神様が居眠りしてたり余所見してたりするからである。メレンゲの神様。出身は兵庫だ。兵庫の尼崎だ。

「なんだか無茶苦茶忙しそうだなあ、メレンゲの神様。同じことがサンタクロースにも言えるけど」

 友人よ、集合知性体仮説を御存知だろうか。かの有名なヒット曲「およげ!たいやきくん」には明らかな矛盾点がある。即ち、主人公であるたいやきは、どうして毎日自分が焼かれていることを知っているのか。たいやきは一度焼かれたら食べられて終わりではないのか。たいやきという存在の宿命が、歌詞の冒頭と正面衝突してしまっている。この矛盾を解消するのが、集合知性体仮説である。つまり、たいやきは個体であると同時に集合体であって、お互いの意識や記憶を共有することができ、集合体にはもう食べられてしまったたいやきの存在も含まれているため、主人公は毎日自分が焼かれていることを知っているのである。きっと何百億もの焼かれた記憶、そして食べられた記憶を持つであろう、主人公の苦痛は察するに余りある。それ故に主人公は、海に逃げ込むことで集合体から独立して、個の概念を形成するに至ったのである。再び主人公が集合体に戻ったとき、たいやきの世界に革命が起こり、たいやきはみな個体としての自我を持ち始めるのであろうが、しかしその前に主人公は釣り人に食べられてしまうのであった。悲しい歌である。尚、この仮説を思い付いたのは僕ではないのでそのつもりで。たいやきくん。中身は餡子だ。
 さて、これがどうサンタクロースに関係するのか。サンタクロースも、残念ながら意識や記憶の共有はできないようであるが、集合知性体なのではなかろうか。サンタクロースは個体であると同時に、サンタクロースという概念によって規格化される集合体の一部なのである。最初はきっと、子供が寝ている間にプレゼントを枕元に置いておいた、優しいお父さんであるロバート・ウィリアムズ(33)だったのだろう。クリスマスの粋なサプライズプレゼントである。起きた子供のクリス(12)は大喜びで、プレゼントの箱を開ける。ロバートは同僚のマイケル(32)に「うちの子、大はしゃぎやったわ。あいつ『一体、誰が置いてったんやろ』とか言ってきたから『きっと赤い服の殺人鬼やで。ユダを自殺に追い込んだのもそいつや』って誤魔化しといたわ」と自分の成功談を話す。マイケルも似たような真似をする。こうしてこの習慣が世界中に広まっていき、サンタクロースという概念も次第に共通の形や色を持つようになってきたわけである。地方によっては変わった特徴を持ったサンタクロースも共有化されていることだろう。チェーンソーを持っているとか、左手の先がフックになっているとか、そういったケースも珍しくない。日本の東北地方には「わるいごはいねぇがぁ」と怒鳴るサンタクロースまでいると聞く。何にせよ、革命のきっかけとなったのは、ある親から子への愛情である。ロバートとクリス。プレゼントは拳銃だ。
 故に、父親がサンタクロースであっても、恋人がサンタクロースであっても、そこには嘘や偽りは一切ない。父親も恋人も、紛れもなくサンタクロース集合体の一部であり、同時にサンタクロース本人なのである。赤い服がなくても白い髭がなくても問題ない。トナカイなんてソリを焚き木にして焼いて食べてしまえ。ああいった形で描かれるサンタクロースは、飽くまでも概念としてのサンタクロースである。本当に赤い服なんか着ていてはコカ・コーラを宣伝している殺人鬼だと思われるのが関の山だ。たいやきがすべて同じ形でなくても、たいやきはやはりすべてたいやきではないか。ユークリッド幾何学は観念的にしか存在し得ないが、しかし我々がノートに書く三角形はやはり三角形ではないか。子供が「サンタクロースってほんまにおんねんか?」と聞いてきたら、胸を張って「おるよ」と答えて良い。こうした返答を社説に載せたニューヨーク・サン新聞社は偉大である。サンタクロース。出身は兵庫だ。兵庫の西宮だ。甲子園球場があるぞ。

「なるほど。集合知性体ね。じゃあ、授業に行ってくる」

 以上、友人と僕が過ごした月曜日のお昼休み、そのとある五分間での出来事である。ああ、関西弁が胡散臭い。

[ 花瓶 ] 001:花瓶を床に落とさない

 基本中の基本である。これができない奴は留年を覚悟するように。

2005/1/5 Wed

 まあこれでひとまず完成ということで

 なんとかお昼の一時過ぎに起きる。今日はまた良い天気である。クッキーを食べて、パソコンに向かう。
 日記を書きます。三時。トピックを大量に追加してみました。本当に使いこなせるのか。どうなる自分。それじゃお腹が空いたからヤキソバでも食べようかな。今夜はキシピ氏と会って食事をする予定。

 コイン問題について書く。懐かしいなあ。キシピ氏にあっさり解かれたんですよね。シャワーを浴びる。ちょっと思い付いたことがあったので実行する。今までトップページは、トピックで日記だけを抜き出して年別に分けてリネームしたものを使っていたのだけど、そのままでは最高で378行も文字が並んでしまうことになる。先日からこのことについて考えていたのだけど、最新の日記だけ日記のトピック記号を特別なものにして、フィルタを使って普通のトピック記号に見えるようにすれば良いことに気付く。簡単なことでした。トップページからリンクを張る必要がなくなったら、トピック記号を普通のものに戻せば良い。そこだけはちょっと手間かな。まあその折にはまたマクロを使うことにしよう。
 日記を書きます。五時。書き忘れていましたが、Diaryのページを消しました。友人からメールがあり、行間がもう少し広いと読みやすいとのことだったので、仰せの通りにしてみました。三年以上も頑なに貫いてきた{font-size:12px;line-height:14px;}を変更して{font-size:12px;line-height:16px;}へ。個人的にはちょっと落ち着かないのだけど、どんなものでしょうね。これに慣れたら他のスタイルシートも合わせようっと。

 食事を取ることにする。ヤキソバを食べてコーヒーを飲む。紙フィルタの使い方にも少し慣れてきた気がする。長いことぼーっとしている。DVDドライブの共有についてちょっと調べてみる。
 八時過ぎに部屋を出て、自転車で西日暮里、電車で新御茶ノ水。改札でキシピ氏と待ち合わせ。中国料理のお店で夕食を取る。キシピ氏の新しい携帯を使って遊ぶ。コンビニでお酒と飲み物を買い、サンクレールで食べる。流石にこの季節の露天は寒い。明大通りのマクドナルドで軽食を取る。よく食べるなあ自分。ゲームセンターに寄る。新御茶ノ水の駅に戻り、ホームでキシピ氏と別れる。電車で西日暮里、自転車で部屋。
 部屋ではしばらくぼーっとしている。電子ピアノにさわる。DVDドライブのないノートパソコンでDVDを見るには、Media Player Classicあたりのソフトを使って、デスクトップのDVDドライブにあるVIDEO_TSの位置を指定してやれば良いようだ。回りくどいなあ。しかしこれだと手持ちのDVDがうまく見れなかったのだけど、それをリッピングしてからDVD-Rに焼いてみたら、何故か見れた。謎だ。
 寝たのは四時過ぎでした。どうでもいいことだけど、一日分の日記は表題を付けた時点で完成したと見なし、その後は細かい修正以外の作業は行わないつもりでいる。だからこの日記を読む人は、日記の表題一覧を見て、見たことがない表題で最も古いものから読んでいけば良いわけだ。いやまあ、そういう読み方がある、というだけの話なのですけれど。

[ 食事 ] 御茶ノ水「お茶の水園」に行く

 中国料理。まあラーメンやチャーハンから生姜焼き定食まである、庶民的なお店。値段も割と安め。
 今回食べたのはラーメンと半チャーハンのセット。650円。チャーハンには色々と具が混ぜ込んであって、なかなか美味しかったですね。ラーメンは醤油味でそこまで個性を感じられなかったけれど、チャーシューは割と良かった気がする。まあこの値段でこの味と量なら悪くないのでは。
 同行したキシピ氏はヤキソバを食べていたけれど、これもなかなか美味しそうなものであった。ちょっと甘めの味付けであったらしく、やたらと辣油をかけていたのが印象的であった。

[ 問題 ] コイン問題

 多数の正方形の升目により構成される長方形の盤があり、長方形の一辺にはn個、もう一辺にはm個の正方形が並んでいる。ここに次の規則に従ってコインを置いていく。
1.最初はコインは一枚も置かれていない。
2.コインは一つの升目に一枚だけ置くことができる。
3.コインは表にしか置けない。
4.コインをある升目に置いたとき、その升目と辺を共有する升目にもコインが既に置かれていた場合、その既に置かれていたコインは反転して、表なら裏に、裏なら表になる。即ち、コインは最大で一度に四枚反転することになる。また、一枚のコインは最大で四回反転することになる。
5.コインがどこにも置けなくなるまでコインを置き続ける。つまりn×m回コインを置く。

 問題:最終的にコインをすべて表にする手順が存在するための、nとmの必要十分条件を答えよ。

[ 花瓶 ] 002:花瓶を放り投げない

 これもまた基本である。火山岩で言えば玄武岩くらいに基本だ。

2005/1/6 Thu

 またちょっと修正をして

 何度か寝て覚めてを繰り返して、起きたのは午後の三時半頃。うわあ。堕落しているなあ自分。寒い。天気も良くないようだ。うう。今日は洗濯をする予定なのに。
 日記を書きます。四時。今日は楽譜を書いたりピアノを弾いたりして、まったり過ごさせて頂くことにしよう。考えてみれば演奏会まであと十日もない。それなのにまだ楽譜が書き上がっていないとはどういうわけか。どうでもいいけど、今日キシピ氏は八時間労働してから夜スキーに行くらしい。元気だなあ。

 お菓子を食べる。パソコンに向かって、HTML閲覧時のソースエディタを変える。いい知らせがある。コーヒーを飲むけれど、あまり美味しくない。新しいコーヒーを買わないといけないな。ちょっとnDiaryのライブラリをいじってみる。なんとなく新しいプラグインを入れてみた。楽しいなあ。Rubyが分かればもっと楽しいんだろうなあ。欲しいものを自分で作ってみたい。電子ピアノにさわる。練習。夕食を取って、またパソコンに向かって色々と調整する。思い通りの形にするのはなかなか難しいもので。
 日記を書きます。十一時半。またちょっとページの形式を変えてみた。完成したんじゃなかったのか。まあ僕はこういう奴ですよ。

 お菓子を食べて、電子ピアノに向かって練習する。随分と煮詰まってきました。日記以外のページのスタイルシートを変える。日記に合わせて行間を広くしてみた。確かに読みやすくなったような気がする。しかし調子に乗って掲示板にまでスタイルシートを与えようとしたら、何故かエラーが起きて掲示板が動かなくなる。インストールし直してもうまくいかない。どこを間違えているのかよく分からない。姑息な手段によって取り敢えず使えるようにはしたものの、このままにするのもあまり気が進まない。ううむ。電子ピアノにさわると、降ってくるものがある。良し。演奏会一週間前にして、これは大きい。
 寝たのは朝の七時頃でした。結局、一歩も部屋から外に出なかったなあ。引きこもりだ。

[ 食事 ] 部屋でヤキソバを作る

 夕食にヤキソバを作った。もう三日連続でヤキソバを食べているのだけど、あまりそういうのが苦ではない人間なので。豚の挽肉を炒めて、タマネギを炒めて、麺を炒める。味付けは、黒胡椒、麺に付属の粉末ソース、手持ちのソース、あとマヨネーズ。あまりマヨネーズを使ったことはなかったのだけど、これが結構美味しかった。またやってみようかな。

[ 花瓶 ] 003:花瓶を壁に叩き付けない

 まだまだ基本。チャールズ・モンロー・シュルツの「ピーナッツ」で言えばライナス・ヴァン・ペルトくらいに基本。

2005/1/7 Fri

 歌わないで下さいよ、店長

 お昼の十二時半に家賃の催促があって起きる。どうも済みません。起こしてくれてありがとう。今日は良い天気です。昨日よりはちょっと暖かいような気がする。電子ピアノにさわる。
 日記を書きます。二時。これからシャワーを浴びて洗濯をして、それから大学に行くことにします。学内の端末からなら掲示板をうまくインストールできるかも知れない。しかしそこまでして掲示板を置いておく必要が果たしてあるのだろうか。僕は決して友達が多い奴じゃないからなあ。ううむ。今夜はお仕事です。

 ぼーっとして、シャワーを浴びて、洗濯をして、スーツに着替えて、やっと部屋を出たのは四時半。何をしているのだろうね自分。自転車で大学へ。途中、松屋で食事。これは昼食なのか夕食なのか。大学では総合図書館へ。FTP Exchangeを使ってみたら、あっさり掲示板がインストールできてしまった。ううむ。昨日の努力は何だったのだろう。折角なのでスタイルシートを使って形を整える。これでサイト内のすべてのページにスタイルシートを張ることができた。やれやれ。マッキントッシュのブラウザでも特におかしいところはない。良かった。
 七時には大学を出て、自転車で御茶ノ水へ。丸善の店頭でビデオが安く売られていたので、五百円で「グレアム・ヤング毒殺日記」を買う。ベンジャミン・ロス監督、サム・テイラー製作。電車で小岩。コンビニで飲み物とパンと大福を買っていく。八時から十二時までピアノのお仕事。久々のグランドピアノなので、のんびり弾いていました。お給料を頂く。休み時間に本を読んでいたら、店長が「魔法の森」を歌い出したのでびっくりする。恥ずかしい。これは恥ずかしい。お店のお姉さんと店長が「今日はいつもよりいいね」などと言っているのが聞こえて、嬉しいやら悲しいやら。のんびり弾くのが良いのだろうか。
 電車で御茶ノ水、自転車で帰ります。寒い。途中、肉のハナマサ秋葉原店でお買い物。ニンニク、挽肉、スモークタン、パスタ、トマトの缶詰、コーンの缶詰、ビールを買っていく。部屋ではしばらくぼーっとしている。ちょっと疲れたような気がする。そんなに動いたわけでもないのに。やがてシャワーを浴びて、夜食にヤキソバ風パスタを作って食べる。ビールを飲む。怠惰な時間を過ごしていく。
 寝たのは朝の六時過ぎでした。しかしどうせ歌われるならやっぱり「深緋」の方が嬉しいんだけどなあ。別に「魔法の森」は、二十二歳のベストの一曲だとは思っていないしねえ。現時点でのベストはやっぱり「地を這う蚯蚓」かな。うまくいけば来週の土曜に弾く「波の下のかささぎ」が、晴れて二十二歳の最後の一曲となり、二十二歳の最高の一曲となってくれることでしょう。自画自賛。だからさっさと楽譜を書けよ自分。

[ 食事 ] 部屋でヤキソバ風パスタを作る

 夜食に作った。挽肉とスモークタンをオリーブオイルで炒めて、そこに茹でたペンネを加える。あとは黒胡椒、ソース、マヨネーズで味を付けるだけ。手抜き料理である。ヤキソバに近い味だけど、普通のヤキソバよりもちょっと薄味で、パスタに歯応えがあって美味しい。

[ 花瓶 ] 004:花瓶を高いところに置かない

 これは言うまでもない。具体的には、安定しない脚立の上、可動式書架の上、電信柱の変圧器の上、東京タワーの先端の上、槍ヶ岳の頂の上、パブの隣の席でヤケ酒を飲んでいる外人レスラーの頭の上、などに置いてはいけない。おいおいどうしたんだい、ハンス、そんなに酒を飲んで。聞いてくれよう、ゴードン。はは、なんだ、また女に振られたのか。そんな大事な話に水を差すような真似をしてはいけない。花瓶だからといって水を差してはいけない。

2005/1/8 Sat

 僕はただ感想文を書きたかっただけなのに

 お昼の一時前に起きる。まあこれならセーフだと言うべきだろうか。ちょっとお酒のせいで胃が重たい。天気は良い。しばらくぼーっとしている。ちょっと笑ってしまうことがある。
 日記を書きます。三時過ぎ。じゃあこれから駒場にでも行くことにしますかね。楽譜を今日中に書いてしまわないと。演奏会まであと一週間です。

 ちょっとぼーっとして、四時前に部屋を出る。自転車で西日暮里。コンビニで公共料金を支払い、マクドナルドで食べ物を買う。山手線で渋谷。地下で定期券を買ってから、駒場まで歩く。ピアノの会の会室に行き、後輩と話をしたり楽譜を書いたり。ちょっとピアノを弾かせてもらう。夜になってから後輩達と渋谷に行き、ラケルで夕食を取る。タワーレコードに寄ってから、みんなと別れて明治神宮前まで歩く。電車で西日暮里、自転車で部屋。自動販売機でコーラを買っていく。
 部屋ではちょっと思い立って、Cygwinをインストールする。これで部屋でFortranやCの勉強ができる。それからRubyも1.8にバージョンアップ。全部で何時間かかったのだろう。やたらと手間取ってしまった。ちょっとだけnDiaryの処理が速くなったような気がする。それと並行して電子ピアノを弾いたり楽譜を書いたり。夜の三時頃に「波の下のかささぎ」の楽譜が書き上がる。まあ作りたいものを作ることはできた気がする。方向性としては一昨年作った「感の傷」に近いかな。やりたいことをやらせてもらいましたよ。演奏会が楽しみだ。nDiaryにフィルタamazon_shop.rbを導入して、ちょっとだけ改造させてもらう。できればリンクは切ってしまいたいけれど、そう簡単にはいかない。どうしたら良いのだろう。やはり全く知識がないのが痛いなあ。小説の感想文を書く。これは本当に感想文なのか。お腹が空いたのでまたヤキソバ風パスタを作って食べる。
 気が付けば朝の十時だったので寝ます。amazon_shop.rbにはRubyの1.8が欲しく、RubyのインストールにはCygwinが欲しかったという、ただそれだけのことだったのですけどね。まあ環境が整うのは良いことだ。しかし感想文を書くのにこんなに疲れるとは思わなかった。普段はもっと楽をさせてもらうことにしよう。

[ 食事 ] 渋谷「ラケル」に行く

 後輩三人とラケル渋谷公園通り店で夕食を取る。コーンポタージュスープ、ラケルパン、シポラタソースのハンバーグとチーズオムレツのプレート、コーヒー。1190円とちょっと高かったけれど、味と量はなかなかのものであった。満足。やっぱりここは卵が美味しいですね。

[ 読書 ] 村上春樹「風の歌を聴け」講談社文庫

 この本を初めて読んだのは、僕が二十歳のときだった。二十歳の五月二十三日のことだ。僕はその日なんとなくこの小説を買い、半日で読み終えてしまった。ぼやけている、と感じたことを覚えている。どこに焦点を当てたら良いのか分からない、突き放されたような印象を残す作品だった。それから僕は何度もこの本を読んだ。すべてがはっきりと見渡せるときもあれば、澱んだ水の中で何も見えないときもあった。まるで万華鏡のように、見るときによってその姿を変えた。
 言わずと知れた村上春樹のデビュー作である。断片を積み重ねたような構造の世界が動き、半月ばかりの時間を過ぎるとすっと消えてしまう。断片が何故あったのかを知る者がいなければ、断片がどこに行ったのかを知る者もいない。物事を一直線上に並べて玉突き遊びをするほどには、世界というものは簡単にはできていないのだろう。独特の文体と表現によって描かれていくのは、ビール、小説、女の子、音楽、嘘、そして夢。そういった様々な要素が光を乱反射させて、実に誰もが知っている夏の香りをそこに作り上げている。気が付けば離れてしまい、二度と取り戻せない。これはそんな夏の話だ。

帰り道、僕たちは何軒かの店に入ってあまり役にも立ちそうにないこまごまとした買物をした。苺の匂いのする歯磨きや派手なビーチ・タオル、何種類かのデンマーク製のパズル、6色のボールペン、そんなものを抱えて僕たちは坂道を上り、時折立ち止まって港の方を振り返った。

 それだけならこの本は、よくある青春小説の一冊に過ぎないように聞こえるかも知れない。しかし間違いなくこの作品は、誰にも作ることができなかった小説であり、誰にも書くことができなかった小説である。もちろん村上春樹には、その後の文筆活動における最大の武器となった、独自の感性が備わっているというのもある。しかし感性の一言では片付けられない、圧倒的なものがこの小説にはある。それは恐らく八年という月日こそが存在を可能にしたのだろう。僕にはそうとしか思えない。下手したら作品全体を破壊してしまうかも知れない爆弾を、世界を支える巨大な石の柱に仕立て上げている。デビュー作でありながら、いやデビュー作だからこそ、村上春樹はこの難解さを書き上げることができたのだろう。
 本なんて好きなように読めばいいものだ。難解さをわざわざでっち上げて、それを大儀そうに解決する必要などどこにもない。僕は単にそういった理屈や説明を好む人間だから、この小説に理屈や説明を見付けただけのことだ。優れた作品には見たいものを見ることができる。断片の積み重ねのようなこの小説は多義的な解釈を許す。万華鏡のように、筒の傾きを変えれば、世界はきらきらと色と形を変えるのだ。

風の歌を聴け 風の歌を聴け』 文庫
講談社(講談社文庫)
著者:村上 春樹(著)
発売日:1982/07, 価格:\370, サイズ:15 cm

[ 花瓶 ] 005:花瓶を子供の手の届くところに置かない

 子供は恐ろしい。決して子供を侮ってはいけない。詩人ジャン・コクトーの「恐るべき子供たち」は、花瓶を見たら割らずにはいられない性癖を持った子供と、それに加担して隠蔽作業を行う子供の集団を描いた、傑作小説である。終盤でジャン少年が「黒い靄のようなものがやってきて、花瓶を包み込んで、気が付いたときには花瓶はもうどこにもなくなっていた。もっと花瓶を割りたいよう」と言うシーンでは、読む者は涙せずにはいられないだろう。

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2005/1/9 Sun

 雑文書きのダメな一日

 夕方の四時半頃に起きる。もう僕はダメなのかも知れない。しばらくぼーっとしている。着替えて顔を洗う。全く、どうしようもないなあ。またしばらくぼーっとしている。やがて近所のスーパーに買い物に行く。タマネギ、ニンジン、ジャガイモ、うずらの卵、お煎餅、コーヒーの粉、アイスを買う。部屋ではアイスを食べて、夕食を作って食べる。それからパソコンに向かったり電子ピアノに向かったり。なんとか演奏会には間に合いそうだ。文章を書くのは楽しいけれど、まあ加減を知らないと。テレビに向かって「ガキ」を見る。
 日記を書きます。夜の一時過ぎ。もうこんな時間だ。やれやれ。明日は研究室に行くことにしよう。輪講の復習と予習を終わらせないと。授業は火曜日かららしいけど、そんなものは関係ない。とにかく今学期は、単位が欲しいです。もうそれだけですよ。

 しばらくぼーっとして、お煎餅を食べる。お風呂に入って電子ピアノにさわる。あまり気分は良くない。寝たのは四時半頃。そして朝の七時頃に起きてまたお風呂に入って、しばらくぼーっとして寝たのは八時頃。何をしているのでしょうね。自分でもよく分かりません。きっと疲れていたのでしょう。

[ 食事 ] アイス「マリービスケットサンドアイス」を食べる

 森永。マリービスケット二枚がバニラアイスを挟んでいるというもの。一箱に六つ。これはマリービスケットというセレクトが実に良い。個人的な意見なのだけど、チョコチップやムーンライトと比べてしまうと、どうしてもマリーは単体で食べることにあまり魅力を感じない。ところがアイスを挟むことによって、マリーの地味で粉っぽい味が実に効果的なものに感じられてくる。アイスがそこまで強い味ではないのも良い。二つの異なる食べ物が一つになって、穏やかなお菓子を作っています。

[ 食事 ] 部屋でトマトソースハンバーグを作る

 まずはソースを作る。タマネギ、ニンニク、ニンジンを炒めて、缶詰のトマト、コンソメ、塩、砂糖、黒胡椒、バジルを加えて煮詰める。それからハンバーグを作る。挽肉、タマネギ、うずらの卵、パン粉、塩、黒胡椒、ナツメグを混ぜてこねる。ハンバーグをソースと一緒に煮詰めて出来上がり。茹でたパスタと一緒の皿に盛る。
 初めて作った料理なのだけど、これはいまいちであった。まずニンジンの煮込み方が甘い。もっと多めの水を用意して、じっくり煮込むべきでしたね。また、煮詰め過ぎて汁気が殆ど残ってなかったので、パスタと一緒に食べる意味があまり感じられなかった。ハンバーグもタマネギとナツメグがちょっと多すぎた気がする。形も崩れてしまったし。まあ美味しくないことはなかったのだけど。改良の余地を残しました。

[ ガキ ] 罰ゲームSP未公開シーン

 今回は先日の罰ゲームの未公開シーン。松本さん、冬季限定って。
 菅プロデューサーのうそポスター、マイトさんの必勝祈願、遠藤たけしの旅館案内、トークテーマはMr.マリックとデザインパーマ、永ちゃんタオルが舞うツアー会場、また狙撃された板尾、ものまね古今東西、ヘイポー落武者、岸部の心霊写真、ダイナマイト四国の記事、ラストにプロゴルファー猿おばちゃん。
 僕は岸部の心霊写真が好きです。

[ 映画 ] 「スヌーピーの大冒険」”SNOOPY Come Home”

 ファンにはたまらない映画である。スヌーピー、チャーリー・ブラウン、ルーシー、ライナス、シュローダー、ペパーミント・パティ、サリー、ウッドストックといったあのピーナッツの面々が、その個性を殺されることなく動き回っている。本来原作と映画は別物であり、優れた映画を作る上では、原作の世界を破壊することだって時には必要なことであろう。しかし幸か不幸か、この映画を作った人間は、ピーナッツのことをよく分かっている人間であった。ルーシーは容赦なくチャーリー・ブラウンを叩きのめし、ペパーミント・パティは元気だけどネガティブな発想を持つ。チャーリー・ブラウンは苦悩し、ライナスは見当違いの助言をする。これでこそピーナッツである。
 この作品で描かれるのは、スヌーピーとウッドストックの楽しい冒険であり、やがて訪れる切ない別れの物語である。誰もがこの世の悲しみを知ることになり、チャーリー・ブラウンはまたひとつ真理を悟る。その様子は哲学的ですらある。ピーナッツ自体が少なからず哲学的な作品なのだから、それはピーナッツを理解している人間からすれば、当然の表現だったのかも知れない。喜びと悲しみの哲学がここにはある。
 その演出として力強いのが、終始流れ続け、殆ど途絶えることのない音楽である。楽しい歌があり、悲しい歌がある。幾つもの曲があり、有機的に絡み合っている。ヴァリエーションも面白い。冒頭の曲の歌詞にチャーリー・ブラウンのあの口癖が出てくるのも心憎いところである。

You split the scene
Now nothing is right
Good grief, why did you get so uptight?

 途中から出てくる冒険のテーマとなる歌は、この上ない楽しさと、深い友情をとても的確に表現している。

Me and you
A two-man crew
Side by side we're unified
And we will never be divided

 伏線の張り方も実にうまいのだが、これに関してはあまり言及したくない。
 この作品で最も素晴らしい役を演じているのは、間違いなくウッドストックであろう。冒険では常にスヌーピーの相棒として立ち振る舞い、スヌーピーを驚かせる見事な口笛を吹き、そして最も深い悲しみを知ったのもこのウッドストックであった。ラストシーンでの言葉なき声には、記号化されることを拒否した高波のような感情が迸っているように感じられてならない。この声を聴くためだけでも、この映画を見る価値はある。

スヌーピーの大冒険 スヌーピーの大冒険』 DVD
パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
監督:リチャード・M.シャーマン,吉田美保
発売日:2004/11/26, 価格:\4,179, 時間: 81 分

字幕: 日本語/日本語吹き替え用字幕
--内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)--
世界中で愛されるキャラクター・スヌーピーが巻き起こす冒険を描いた劇場版。どこへ行っても“犬はお断り”の看板にご機嫌ナナメのスヌーピーの下に、前の飼い主であるライラから1通の手紙が届き、スヌーピーはウッドストックと共に旅を決意する。

[ 花瓶 ] 006:花瓶を犬や猫が行くところに置かない

 今度は犬や猫である。犬や猫は恐ろしい。何しろ奴らには花瓶という概念がなく、即ち花瓶を割るという概念もない。更に突き進めれば、花瓶を割ることが悪いという概念もなく、花瓶を割ることは悪いことだから花瓶を割ったら怒られるという概念もない。いや、あるのかも知れないけど、そんなことはどうでもいい。奴らには、花瓶を割ったらそれが小林のせいにされて小林はそれが原因で成績が悪くなって連中と付き合うようになって暴力事件を起こして高校を中退して一人で東京に出てサングラスの男で水商売の女のヒモでヤクザの手下で鉄砲玉で金バッチで網走刑務所で黄色いハンカチで最後にはみんなで大号泣、という概念すらないのだ。犬や猫は恐ろしい。

2005/1/10 Mon

 よく晴れた日にはお散歩とお買い物を

 起きたのは午後の二時頃。またよく寝てしまった。今日はまた良い天気である。しばらくぼーっとしている。気分はあまり良くない。三時半頃に部屋を出て、しばらく散歩をする。上野まで行く。上野駅ではANDERSENでパンを二つ買う。それからTHE GARDENで、鱒寿司、ポテトチップ、チョコレートを買っていく。電車で三河島。歩いて部屋に戻ります。七時前。
 部屋では鱒寿司を食べてお茶を飲み、チョコレートを食べてコーヒーを飲む。パソコンに向かってぼーっとしている。やがてお風呂に入って、またしばらくぼーっとしている。本を眺めて、パソコンに向かう。ポテトチップを食べる。不健康だな。
 寝たのは四時頃でした。今日は研究室に行くはずだったんだけどな。まあ心が落ち着くことがあれば、落ち着かなくなることもありますよ。やれやれ。僕はなんだかんだいって、身の回りの人間が離れていくのがあまり怖くない人間なのかも知れない。他人には他人の事情があるわけだし、何を意図して行動していたのかなんて、最後まで自分には決して分からないことではないか。そんなことを邪推しても仕方ない。ただ近くにいる人間には最大限の誠意と礼儀を持って接し、離れていく人間には小さく手を振って見送るべきではないか、と僕は思うのです。まあそういう考え方が常に有用だとは思わないけれど。しょうもないなあ。

[ 外出 ] 西日暮里から上野まで歩く

 部屋を出て、道灌山通りを南に向かって歩く。西日暮里の駅を通って、不忍通りに出る。千駄木、根津を通り過ぎて、上野公園の不忍池まで歩く。見上げると広い空には雲がひとつもない。良い天気だ。池では鳥が鳴いている。上野駅まで歩いて、お店で買い物をして、電車で三河島に行き、歩いて部屋に戻る。ちょっとした散歩であった。

[ 食事 ] お弁当「ますのすし」を食べる

 富山名物。きちんと竹で出来た容器にちょっと驚く。高級だ。お茶を飲みながら食べる。味はなかなかのもの。ご飯は僕の好みからすると、ちょっと硬すぎるかな。ますが実に美味しい。千円は少し高いけれど、良い夕食を取ることができました。ありがとう、鱒さん。また食べたい一品。

[ 食事 ] チョコ「HERSHEY'S EXTRA CREAMY MILK CHOCOLATE」を食べる

 ハーシー。甘いチョコレートです。濃厚な味。しかしやはり独特のちょっと癖のある匂いが気になるなあ。味自体は問題ないのだけど。まあ甘いチョコレートが好きな僕には嬉しいチョコレートです。子供なんですよ、子供。

[ 食事 ] お菓子「とかちっぷ」を食べる

 ポテトチップ。バター醤油味を買ってみました。美味しくないとは思わないけど、何か特徴を感じる味でもない。味にばらつきがあるのも気になる。じゃがいもの味自体は悪くないようだ。

[ 花瓶 ] 007:花瓶を金属バットで殴らない

 木製バットなら良いのかというと、難しいことにそうでもない。ただし布製バットや紙製バットなら場合によっては問題ないし、これは愚か者には見えないバットでございます王様、というのもありである。

2005/1/11 Tue

 十五歳のときに空手に憧れたのだとか

 昼の二時頃に起きる。またよく寝てしまった。睡眠の神様め、今年も僕と勝負するつもりか。二時半頃に部屋を出て、歩いて町屋、電車で代々木上原。車内では小説を読んでいる。松屋で昼食を取る。歩いて研究所。途中、コンビニでお菓子と飲み物を買っていく。三時半頃に研究室に到着。まあ色々と作業をする。自動販売機で何かを買おうと思ったら、どうも買うことができない。外国人の方がやってきて「壊れてるの?」と聞いてきたので「分からないんですけど、多分、機械にお釣りがないから千円が使えないんじゃないんすかねー」と言っておいた。中学生みたいな英語だったなあ。やれやれ。
 日記を書きます。八時半。友人の真似なのだけど、これまでどれだけ日記を書いてきたのか調べてみた。概算であるが、2001年は11.9万字、2002年は34.0万字、2003年は48.4万字、そして2004年は50.3万字であった。もう少しでトータル150万字である。原稿用紙にしたら四千枚近い。馬鹿だ。これでこそ日記馬鹿だ。在学中に一万枚を突破したらどうしよう。

 のんびりしています。誰もいないのでスピーカーからバッハを流す。カップうどんを食べる。どうも胃から喉にかけてが痛くなる。嫌だなあ。十時頃に研究室を出て、歩いて代々木上原、電車で代々木上原。車内で外国人の方に話し掛けられる。僕が専門書を読んでいたのを見て興味が湧いたらしい。つたない英語で色々と話をする。原宿の竹下通りでスキンヘッドというお店をやっているから今度遊びに来なさい、とのこと。チリの方ということで英語にスペイン語の訛りがあり、shopをchopと発音して、殆どHを発音しないのが特徴的であった。たとえばhydrodynamicはydrodynamic。僕のファーストネームにはHがあるので正確には伝達できず。まあHの一つや二つ、別になくても構いませんけどね。別れ際に握手をする。自転車で部屋に戻ります。トマトスープを食べて、お風呂に入る。しばらくぼーっとしている。
 寝たのは四時くらいであった。あれですね、僕はあまり我慢をする人間ではないのでしょうね。後先考えずにやりたいことをやって、欲しいものを欲しがって、もし失敗してもまだ次があるさ、くらいの楽観的で迷惑な発想が自分には似合っているのだろう。居直ってますね。どうも済みません。生まれてきて済みません。僕は、常識的であれ非常識であれ、自分が自分であることに矜持を持っていますが、同時に自分が自分であることに忸怩たる思いもあります。気負いやてらいのない生き方を送ることができない、中途半端で当たり前の凡人なのですが、でもそんな自分もあまり嫌いではないのです。どうでもいいけど「矜持を持つ」は「頭痛が痛い」にちょっと似ている。

[ 食事 ] お菓子「チョコリングビスケット」を食べる

 ブルボン。割と好きなお菓子です。パッケージに

ミルク風味のチョコレートをコーティングした小麦全粒粉入りのビスケット。

 とあるのだけど、この「を」は「で」じゃないと、違う解釈ができてしまうのではなかろうか、と思った。

[ 研究 ] CygwinとRubyとSSH

 Cygwinの1.5.12とRubyの1.8.2とSSH Secure Shell Clientの3.2.0をインストールする。何故かSSH Secure Shell Clientを動かしてもSSH Secure File Transfer Clientの方が動き出すのだけど、まあ前者はPuTTYがあれば代用できるから問題あるまい。これは研究というよりは趣味だな、うん。

[ 雑文 ] ドラクエ2、マッハ2、ターミネーター2、そしてスト2

 ドラクエ2のふっかつのじゅもんでは64種の文字を52桁入力する。つまり考えられる場合の数は、すべての桁に入力したと仮定しても64の52乗で、これは2の312乗に等しく、十進法では94桁となる。ものすごいことになっている。94桁である。無量大数ですら69桁、宇宙の年齢を秒にしても18桁しかない。流石はドラクエ2。その世界は宇宙よりも広大だ。

 初日の出の定義が気になる。あれは二回以上見てはいけないものなのだろうか。マッハ2で西に移動できるなら、昇った朝日を沈めることだってできるはずだ。すると任意の回数だけ初日の出が見れることになる。なーに言ってんでいべらんめえ、初日の出は一年に一回だけって相場が決まってんだよ、と仰られる方がいるかも知れない。上等じゃないか。マッハ2を使っていつまでも初日の出が来ないように逃げ回ってやる。その年を一年間一度も太陽を見ずに過ごし、そして大晦日と翌年の元旦には朝日を拝めば良い。これで二日連続、初日の出だ。江戸っ子の方もこれなら文句あるまい。誰か、お金と時間と忍耐力と愚かさに自信のある方は、是非チャレンジして欲しい。マッハ2。そこには、未だかつて人類が成し遂げたことのない夢への、大いなる希望が眠っている。

 ターミネーター2という映画がある。全編通してサラ・コナーが精神病院で見た妄想だという大胆な仮説まである有名な作品だが、あの映画には「ハスタラビスタベイビー」という名科白があった。和訳は「地獄で会おうぜベイビー」という素晴らしいもの。さて、この「ハスタラビスタ」が何語なのか御存知だろうか。なんでもスペイン語で、正確には「アスタラヴィスタ」らしい。そしてその意味は「さようなら、また会える日まで」だという。立派な日常用語である。これでもうスペインには行けない。通りすがりの村娘さんに道を尋ねて、親切に教えてもらったとしても、去り際には「地獄で会おうぜ」とにこやかに言われてしまうのだ。これではショットガンやロケットランチャーがいつ取り出されるのか知れたものではない。恐るべし、スペイン。誰もがロバート・パトリックの気分を味わえる夢の国である。

 スト2の真の主人公はやはり赤きサイクロンことザンギエフであろう。ザンギエフ。彼に関して語るべきところは無数にあるのだが、今回は特に彼の名前に注目したい。ザンギエフ。口にするだけで面白いから不思議だ。ザンギエフ。しかしもしかしたらロシアでは、ザンギエフなんて伊藤や坂本くらいにありふれた苗字なのかも知れない。もしもザンギエフが苗字ではなく下の名前だとしたら、親御さんが生まれてきた赤ん坊に祝福を込めて付けた名前なのだとしたら、異文化コミュニケーションの難しさを改めて思い知らされるところである。ユウキやハルカといった普通の名前が、ロシアではザンギエフなのかも知れないのだ。赤きサイクロンことザンギエフ。いや、きっとザンが名前でギエフが苗字に違いない。

[ 花瓶 ] 008:花瓶をゴルフクラブで叩かない

 きっと花瓶の中にゴルフボールが入ってしまったのだろう。そういうときはワンペナルティを付加し、花瓶から2クラブレングス内にドロップするように。難しいグリーンの場合はわざと花瓶の中に入れるという高等テクニックも存在するようだ。

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2005/1/12 Wed

 まあコーヒーとカップラーメンじゃねえ

 起きたのは十二時過ぎ。ううむ。でもまあ少しずつマシになってきているのだと信じたい。やたらと寒い。十二時半頃に部屋を出て、自転車で西日暮里、電車で代々木上原。車内では復習。松屋で昼食を取る。歩いて研究所。コンビニでお菓子を買っていく。研究室に着いたのは一時半過ぎ。のんびり参考書を読んで計算をする。コーヒーを飲んで、お菓子を食べる。夜になってお腹が空いたのでカップラーメンを食べる。健康に良くないものばかり食べているなあ自分。
 日記を書きます。九時。帰ることにします。明日は弟君の部屋に行って工事に立ち会わないといけないらしい。どうしてそんなことを引き受けているのだろうね自分。

 結局、研究室を出たのは十時頃。また最後になってしまった。なんだか最初に帰るか最後に帰るかのどちらかばかりのような気がする。歩いて代々木上原、電車で西日暮里。部屋ではしばらくぼーっとして、お風呂に入る。どうも胃の調子があまり良くない。あんまりまともなものを食べていないからなあ。明日の工事立ち合いはキャンセルに。よく分からないがまあよかろう。コンビニに行き、牛乳、オレンジジュース、アイスを買う。部屋ではアイスを食べる。しばらくぼーっとしている。
 寝たのは四時頃でした。胃が痛いのは嫌なものです。食事はきちんとしないといけませんね、全く。

[ 食事 ] お菓子「チョコラングドシャ」を食べる

 ブルボン。これも割と好きです。パッケージには

軽やかで上品な味わい

 と書いてある。四センチ横にも同じことが書いてある。四センチというところがいい。

[ 研究 ] 輪講中止とコーヒーメーカー

 教科書を読んで、計算をする。先輩の具合が悪いらしいので、輪講は中止になりました。ボスからコーヒーメーカーの使い方を教えてもらったので早速使ってみる。それは研究じゃないだろう。

[ 食事 ] アイス「MOW ミルク&はちみつ」を食べる

 森永。相変わらず骨太な味である。この硬さが良いですね。はちみつの味も面白くて良い。

[ 花瓶 ] 009:花瓶をハンマーで殴らない

 もう殴りたかったら殴ってもいいよ。

2005/1/13 Thu

 Carbonara Revived

 お昼の一時半頃に起きる。もうこんな時刻ですか。ちょっと落ち込んでしまう。電子ピアノに向かっていたらどんどん時間が過ぎていく。ダメだなあ自分。本当にダメだなあ自分。やっと部屋を出たのは三時半頃。自転車で大学へ。途中、吉野家で牛焼肉丼を食べる。思っていたよりも好みの味付けであった。大学では第二食堂のホールで一時間ほどピアノの練習。ATMで家賃を支払い、生協でおやつを買う。総合図書館でしばらくぼーっとしている。マッキントッシュからウィンドウズが扱えることを初めて知る。しかしどうも動作が鈍いような。
 七時半頃に大学を出て、自転車で肉のハナマサ秋葉原店へ。パスタ、缶詰のトマト、缶詰のコーン、ソーセージを買っていく。それから千駄木のSHOP99で、卵、クリーム、ビデオテープを買っていく。部屋に戻って、カルボナーラを作って食べる。しばらくぼーっとしている。あまり気分は良くない。電子ピアノにさわる。ダメだなあ自分。本当にダメだなあ自分。シャワーを浴びて、アイスを食べる。ちょっと横になる。またカルボナーラを作る。
 寝たのは五時半頃でした。nDiaryのトピックに関してだけど、自炊も外食もアイスもチョコも他のお菓子もすべて食事のトピックにまとめているのはどうなのだろうか。早いうちにトピックの整理でもした方が良いのかも知れない。あと公的なトピックと私的なトピックを区別した方が良いかな。

[ 食事 ] お菓子「牛乳と卵のチョコ&いちごシュー」を食べる

 モンテール。やっぱりモンテールのシュークリームは美味しいですね。チョコといちごの相性は決して悪くないのだけど、でもなんだかちょっと違和感がある。シュークリームにはカスタードクリームとホイップクリームじゃないと食べられないような保守的な人間ではないはずなのだけど。美味しいのに落ち着かない、奇妙な感じである。

[ 食事 ] 部屋でカルボナーラを作る

 パスタはペンネ、肉はソーセージを使用。それは本当にカルボナーラなのだろうか。まあ割と慣れてきたので手早く作ることができた。できることなら卵とクリームにもうちょっとお金をかけたいところ。

[ 食事 ] アイス「スーパーカップ ストロベリーチョコ」を食べる

 明治。スーパーカップなので量は文句なしである。まあそこまで感心するような味ではないけれど、夕方に食べたシュークリームと比べると、ストロベリーとチョコがうまく合っているような気がする。不思議なものだ。

[ 花瓶 ] 010:花瓶を弓矢で射抜かない

 決して息子の頭の上に花瓶を乗せて遠くから弓矢で打ち抜くような真似をしてはいけない。危ないじゃないか。花瓶は林檎とは違うんだ。うまく矢が花瓶に当たったとしても、息子が危険であることに変わりはない。

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2005/1/14 Fri

 明日が演奏会とは思えませんね、全く

 お昼の一時半頃に起きる。やれやれ。こんなことでいいのか自分。しばらくぼーっとして、スーツに着替えて、部屋を出たのは二時半頃。自転車で西日暮里。マクドナルドで食べ物を買って、電車で代々木上原、歩いて研究所。しばらくぼーっとしている。コーヒーを入れて飲む。大先生がいらっしゃる。五時過ぎから七時前まで研究室セミナー。先輩の発表。お仕事があるので途中で抜けさせてもらう。
 歩いて代々木上原、電車で新御茶ノ水、御茶ノ水から電車で小岩。コンビニでおにぎりと草餅と烏龍茶を買っていく。八時から十二時までピアノのお仕事。あまり調子が良くないのでのんびり弾いていました。演奏会の曲を三回通してみたのだけど、どうもそこまで納得できる演奏ではない。ううむ。休み時間に本を読み終える。お仕事を終えて、電車で御茶ノ水、新御茶ノ水から電車で千駄木。SHOP99で、卵、クリーム、ソース、マヨネーズ、リッツ、お菓子、オレンジジュース、アップルジュースを買っていく。西日暮里まで歩いて、自転車で部屋。しばらくぼーっとして、お風呂に入って洗濯をする。夜食にヤキソバ風パスタを作って食べる。
 寝たのは四時過ぎでした。いつものように怠惰で、そこそこに楽しい一日でした。

[ 研究 ] 研究室セミナーで先輩の発表

 先輩の修論発表の予行演習。剪断流における非等方性や高分子による抵抗低減について。テーラー展開を用いた解析法によって、TSDIAでは予測できなかった揺動の大小関係が言えるのが面白い。しかしやはりチャネル流では壁の効果が気になってしまう。壁がない剪断流の場合だとどうなるのかが興味深いところ。意見を求められたので、冒頭の定式化の話は端折っても構わないのでは、とコメントする。

[ 読書 ] ロアルド・ダール「あなたに似た人」ハヤカワ・ミステリ文庫

 読了。
 良かった良かった。かなり面白い短編集でした。賭博と想像をテーマとした奇妙な作品ばかりなのですが、どれも素材が良ければ文章も頼もしく書かれている。個人的な印象としては、読んでいるときは賭博がテーマの方が面白いけれど、読み終えた後は想像がテーマの方が尾を引く傾向にある気がしました。

「じゃ、傷口にヨードチンキをおぬりなさい。沁みるかもしれないけど、しかたがない」

 特に良かったのは「お願い」と「首」と「クロウドの犬」の三つ。傑作と言われる「南から来た男」よりも、異色作である「兵隊」にこそ、ダールの潜在的な才能を感じました。面白い話を面白く書くだけではなく、粗筋だけ聞いてもとても面白いとは思えないような話を、魅力的な作品に仕上げている。そういった意味でも、この短編集で最も印象的だったのは「お願い」ですね、はい。

あなたに似た人 あなたに似た人』 文庫
早川書房(ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 22-1))
著者:ロアルド・ダール(著),田村 隆一,Roald Dahl
価格:\840, サイズ:16 cm

--出版社/著者からの内容紹介--
短篇の一つ一つにちりばめられた恐怖、幻想、怪奇、ユーモア、機智……数多くの奇妙な味の短篇を発表している鬼才ダールが、賭博に打ちこむ人間たちの心の恐ろしさと、人間の想像力の奇怪さをテーマに描いた珠玉の掌篇十五篇を収めた代表的短篇集。一九五三年度アメリカ探偵作家クラブ賞受賞作!
[ 食事 ] 部屋でヤキソバ風パスタを作る

 ソーセージ、ニンニク、キャベツ、茹でたパスタを炒めて、黒胡椒、塩、ソース、マヨネーズで味付け。とてもパスタとは思えないくらい、ジャパネスクな味である。作っているときにお好み焼きの懐かしい匂いがした。味は悪くない。これなら安上がりだし、また作ることにしよう。

[ 花瓶 ] 011:花瓶をビリヤードのキューで突かない

 きっと手玉が花瓶の中に入ってしまったのだろう。それはファールだ。取り出して好きなところに置きなさい。無理して突くな。冷静になってよく考えてみろ。君が突こうとしているのは手玉じゃない。花瓶だ。

2005/1/15 Sat

 のんびりとピアノを弾いてきました

 朝の七時に起きる。殆ど寝ていないけど、まあよかろう。外は雨である。電子ピアノに向かい、パソコンに向かう。お腹が空いたのでリッツを食べる。眠いなあ。いつものように怠惰な時間を過ごしている。お昼過ぎに野菜スープを作る。
 三時頃に部屋を出る。雨が冷たい。歩いて新三河島、電車で青砥。歩いて演奏会場へ。後輩と話をして、後輩の演奏を聴いて、自分の演奏をする。シューマンの「トロイメライ」と、自作「朝露集め」と「波の下のかささぎ」の三曲。まあ思っていたよりはうまく弾けた気がする。緊張は全くしなかった。会心の演奏ができたわけでもないけど、まあ手を抜いたのだからそれは仕方ない。短い時間と少ない労力で、ある程度の作曲と練習を済ませるスキルが上達したのかも知れない。自慢にならないなあ。今回は意外にも「朝露集め」の方が評価されたのだけど、それはピアノがスタインウェイだったからではなかろうか。まあ「波の下のかささぎ」がいかにも僕らしい曲だというのは皆が認めるところだったようで。しかしそれを評価しないとはどういうことか。終了後、ナマケモノ氏と話をする。歩いて青砥、電車で新三河島。歩いて帰ります。六時半。
 部屋ではしばらくぼーっとしている。お菓子を食べてコーヒーを飲んで、きのこと野菜の和風スープを食べる。これはスープというよりは鍋だな。眠くなってしまったので横になって休む。昼寝。十一時頃に起きて、しばらくぼーっとしている。あまり体調が良くないようだ。nDiaryのトピックの記号を統一する。
 日記を書きます。二時半。何はともあれ、これで二十二歳の曲もすべて弾き終えました。敢えてベスト一曲を選ぶとしたら「波の下のかささぎ」になるのか「地を這う蚯蚓」になるのか。個人的に「朝露集め」がベストになるのはなんとなく嫌です。まあ二週間後、自分の誕生日までにどちらかを選ぶことにしましょう。しかし敢えて一曲を選ぶ必要が一体どこにあるのだろう。

 しばらくぼーっとして、お風呂に入って、またしばらくぼーっとしている。友人とメールのやり取りをする。どうしようもない考えが背中に張り付いている。やれやれ。寝たのは朝の八時頃でした。どこに行っても解決は足元に転がってなんかいない。それは自らの手で作り上げるしかないものだ。

[ 食事 ] 部屋で野菜スープを作る

 ソーセージ、キャベツ、タマネギをコンソメスープで煮込む。塩、黒胡椒、バジルで味を付ける。素朴な味でなかなか美味しい。これもまた作ることにしよう。

[ 外出 ] 東京大学ピアノの会の一月演奏会に行く

 かつしかシンフォニーヒルズのアイリスホール。演奏をしてきました。

シューマン 子供の情景Op.15より第7曲「トロイメライ」
自作    「朝露集め」
      「波の下のかささぎ」

 良くも悪くも手抜きがうまくなった気がする。まあ作曲と演奏の平均的なレベルは、僅かながらも上がってきているのではなかろうか。しかし僕もいつまでピアノを今のように弾き続けられるのだろう。

[ 食事 ] お菓子「ベビースター ドデカイラーメン 黒とんこつ」を食べる

 おやつカンパニー。見た目が黒いのがちょっと気になる。ちょっと濃い目の味かな。まあなかなか悪くない。マー油とんこつスープの味らしいけど、マー油って一体どんな調味料なのだろう。

[ 花瓶 ] 012:花瓶を居合いの的にしない

 真っ二つに斬ってすぐに断面と断面をくっつけたところで、花瓶が元に戻るわけじゃない。大根じゃあるまいし。いや、大根なら本当に元に戻るのか。

2005/1/16 Sun

 雨の日に池袋で古本を買う

 起きたのは昼の二時頃。しばらくぼーっとして、お菓子を食べる。外は雨である。パソコンに向かい、友人が改造してくれたnDiaryのフィルタを使ってみる。やるなあ。ちょっと落ち込むことがある。
 四時前に部屋を出て、池袋に行く。サンシャインシティで遊んできました。部屋に戻ったのは九時頃。しばらくぼーっとしている。気分は悪くない。きな粉と納豆を食べて、コーヒーを飲む。しばらくパソコンに向かう。RSSを出力するフィルタを使ってみる。RSSを使うのは初めてだ。早速ウェブ上にアップする。テレビに向かって「ガキ」を見る。お風呂に入る。
 日記を書きます。三時半。RSSを用意したのは良いのだけど、フレームを使っているので直接日記に飛ぶと左のメニューが表示されない。まあこれを期にスタイルシートを使ってページを作り直すことにしよう。できるだけ速やかにフレームを取り払う方針で。あと日記にもカウンタを付けました。あまり好ましい真似ではないけれど。

 しばらくぼーっとして、五時頃に寝ます。本の写真を眺めていたらスリランカに行きたくなってきました。

[ 食事 ] お菓子「ベビースター ドデカイラーメン 白とんこつ」を食べる

 確かにとんこつの味がする。黒よりこちらの方が僕の好みですね。

[ 外出 ] 池袋のサンシャインシティに行く

 部屋を出て、雨の中を歩いて町屋。パンとシュークリームを買う。町屋駅前から都電荒川線で東池袋四丁目、歩いてサンシャインシティ。文化会館で絵を見る。少女を描いた幻想的な絵が多く、そこまで好みではなかった。なんだか少女に対する信仰のようなものを感じてしまい、美しく描かれた絵だからこそ気持ち悪く見えてしまった気がする。ラッセンの知っている絵があったので少し驚く。ねーさまが好きだったなあ、ラッセン。
 輸入食品のお店を見てからしばらく歩き、噴水の近くでパンとシュークリームを食べる。薬局に寄る。それから古本掘出し市へ。地元の旅行案内の本、スリランカの紅茶に関する本、家庭画報編の「酒と肴の宅配便」という本を買う。それと講談社文庫・中島らもの「今夜、すべてのバーで」と文春文庫・北村薫の「水に眠る」を買う。また輸入食品のお店に行くものの、もう閉まっている。残念。ラケルで夕食を取る。
 Three Minutes Happinessという雑貨のお店に寄って買い物をする。名前が良いですね。帰ることにする。THE GARDENで納豆とラーメンを買う。池袋から電車で西日暮里、歩いて帰ります。近所のスーパーで、挽肉、アイス、グレープジュースを買っていく。部屋に戻る。古本市っていいものですね。

[ 食事 ] ビアードパパのシュークリームを食べる

 やはりここのシュークリームは美味しいですね。外の皮がぱりぱりしているのが良い。クリームもなかなか甘くて美味しい。シュークリーム好きには嬉しいお店です。

[ 食事 ] 池袋「ラケル」に行く

 ハンバーグとオムライスのセットを食べる。ラケルのハンバーグはそこまで美味しくないような気がする。定番のオムライスはやはり美味しかった。バターの香りがするのが良いですね。

[ ガキ ] 新春初笑い! 対決しまっしょい!! 前半

 浜田チームと松本チームに分かれての対決。まあやることは恒例の大喜利大合戦と大差はないような。絵で競いまっしょい、行けるとこまで行きまっしょい、無茶しまっしょい。久々に浜田画伯の絵を見てしまった。眼福である。皮つき生玉ねぎを食べた品川に一票。泣くなよ。

[ 食事 ] アイス「あずきバー」を食べる

 井村屋。何のひねりもないあずきバー。しかしそこが良い。素朴で落ち着く味である。

[ 花瓶 ] 013:花瓶を万力で挟まない

 どういう状況なのか、誰か説明して欲しい。

[]

2005/1/17 Mon

 コンピュータは好きですけどね、はい

 起きたのは昼の一時過ぎ。ああ、もうなんというか、惨敗ですね。外は晴れているようだ。ひたすらパソコンに向かって作業をする。完全に現実逃避だなあ。リッツを食べる。やがて遅めの昼食に煮込みラーメンを食べる。ひたすら作業をする。やがてスーパーに行き、タマネギ、グレープフルーツ、マイタケ、お菓子、アイス、グレープジュースを買う。また作業をして、夕食に野菜スープを作る。アイスを食べる。なんとか作業を終える。擬似フレームでメニューを個々のページに設置してみた。ピアノのページにはわざと文法的なエラーを残した。ちょっと不安だ。お風呂に入る。
 日記を書きます。二時半。そういうわけで、ページをちょっと作り変えてみました。しかし不具合が幾つか。まずブラウザの画面が小さいとき、表示される横軸のスクロールバーを動かすと、メニューと本文が重なってしまう。これはメニューの方に背景を設定すれば防ぐこともできるのだけど、それはあまりやりたくない。スクロールバーの一部が表示されなくなってしまうし、背景に画像がある場合は境界でずれてしまうからだ。スクロールバーが表示されないように個々のページを作り変える、という対策が良いのでしょうね。あとブラウザによっては、ピアノのページで広告が上の方に表示されたり、スクロールホイールが使えなかったりするようです。やれやれ。面倒な課題が残ってしまった。

 しばらくぼーっとして、寝たのは三時半頃でした。今日ウェブ上にある性格判断をやってみたのですが、それによれば僕は「極端にいうと一種のコンピュータ人間で、世の中に理屈で割り切れないものはない信じているタイプなのです。人の感情を軽視する傾向がありますので、案外、自分の思いどおりにことが運ばないことの多いタイプでもあります。およそうるおいにとぼしい心の持ち主で、どれほど孤独な立場に立たされても、世の中とはこういうものと達観しているようなところがあります」とのこと。そうですか。知りませんよ。

[ 食事 ] 部屋で煮込みラーメンを作る

 豆腐、白菜、挽肉、ラーメンをスープで煮込む。醤油味。ちょっと煮込み過ぎて麺が柔らかくなってしまった。折角割と高いラーメンを使ったのに、勿体ないことをしてしまったのかも。

[ 食事 ] 部屋で野菜スープを作る

 挽肉、ソーセージ、キャベツ、白菜、マイタケ、タマネギを煮込む。バジル、塩、黒胡椒、コンソメを加える。野菜たっぷりのスープになってしまった。野菜の味が出ていて美味しい。

[ 食事 ] アイス「ティップトップアイスクリーム」を食べる

 バニラ、チョコ、イチゴの三色。2リットルアイスクリームの味だなあ。まあ量は文句なしである。

[ 花瓶 ] 014:花瓶をのこぎりで挽き切らない

 ああ、だから万力で挟んでいたのか。済まない、勘違いをしていた。

2005/1/18 Tue

 テンソルさんがにらんできます

 一時頃に起きて、しばらくぼーっとしている。今日はいい天気だ。強い日差しがカーテンの隙間から入り込んでくる。二時頃に部屋を出て、自転車で西日暮里、電車で代々木上原。車内では本を読んでいる。松屋で昼食を取って、歩いて研究所。コンビニで飲み物とお菓子を買っていく。研究室に着いたのは三時過ぎ。コーヒーを入れて飲む。コーヒーは大事だ。
 日記を書きます。四時半。それじゃさくさく計算することにしますかね。

 しばらくぼーっとして、計算をする。お菓子を食べて、コーヒーを飲む。やがてお腹が空いたのでカップラーメンを食べる。なんだか余計にお腹が空いてしまったような気がする。健康に悪そうな食事が多いなあ。
 日記を書きます。十一時。帰ります。現実逃避にサイトのエントランスを作りたくなってしまった。ああ、スタイルシートを使ってどのページももっとスマートにしたい。無駄な記述が多すぎるよ。昔の自分は馬鹿だったんだなあ。今だって馬鹿なのかも知れない。嫌だなあ。やれやれ。まあ落ち込んでいても仕方ないので、がんばったりがんばらなかったりして、地道に生きていくことにします。帰りにマクドナルドで夜食かな。

 歩いて代々木上原。マクドナルドで夜食を買う。電車で西日暮里。車内では計算をしている。ううむ、どうも納得が行かない。自転車で部屋。しばらくぼーっとして、お風呂に入る。洗濯をする。アイスを食べて、またぼーっとしている。
 寝たのは四時頃でした。どうも計算ができないと焦ってしまいますね。困ったものだ。まあ無駄に焦っても仕方ない。ほどほどに焦ることにします。

[ 食事 ] お菓子「ほがら菓たいむ スーパーおっとっと」を食べる

 森永。おっとっとって森永だったのか。知らなかった。ちょっと大きいけれど、おっとっとの形をしていて、おっとっとの感触で、おっとっとの味がする。いいなあ。小さかった頃によく食べていた気がする。

[ 研究 ] 基礎的な計算

 速度場や磁場の揺動部分の支配方程式にローテーションをかける。なかなかすっきりした形にまとまることができない。単純なテンソル演算では変形し切ることができなかったので、仕方なく数字を代入して計算することに。毎回こんな方法を使っているわけにはいかないのだけど。やはりこういった計算は場数を踏むしかないのだろうか。
 あとはMTSを使って統計量の計算。繰り込み。残留ヘリシティが入り込んでくると厄介。やはり単純なテンソル演算では変形し切ることができない。どうしたものなのかな。そもそも教科書にある結論が間違っているような気がするのだけど。
 どうも集中力が欠けている。まずい。

[ 雑文 ] 勘平という男、ある母親の話、耳、そしてのこぎりばば

 昔々あるところに勘平という農民がいた。この男はお調子者で、厳粛さや真面目さを嫌い、他人に対してふざけた態度を取ることが多かった。堅物で有名な男にはこっそり髪に花を挿し、寺の読経の際にはわざと大きないびきをかいた。しかし勘平はその明るさから皆に好かれていたので、特に大きな揉め事になることはなかった。さて勘平には幼馴染のあかねという娘がいて、二人は密かに互いを慕う仲であった。しかし世の事情は二人が添い遂げることを許さず、あかねはどこか遠くに嫁に行ってしまった。勘平はかつての明るさを失い、下を向いたまま畑に出て、下を向いたまま家に戻る生活を送ることになった。やがて風の便りが届き、勘平が知らされたことには、あかねは嫁ぎ先の母に酷く虐められ、世を儚んで井戸に身を投げてしまった、ということであった。次の日、勘平は行方をくらました。誰一人として行き先を知る者はいなかった。ある者は勘平もこの世を儚んで身を投げたのだと言い、ある者は勘平は仙人になるための修行を始めたのだと言った。月日が流れるに連れて、人々は勘平のことを口にしなくなり、少しずつ忘れていった。そんなある日、皆の前に再び勘平が姿を現した。しかしその全身は、汗や垢、血や泥に汚れ、修羅の如き様相であり、人の形をした獣であった。勘平は懐かしい故郷に思わず涙し、皆に声を掛けようとしたが、その姿を見るや否や誰もが逃げ出した。勘平は走り出し、かつての友人の一人の後ろ襟を掴むと、ひざまずいて両手を合わせる友人に向かって、自分の右目の下瞼を右手の人差し指で下げ、大きく舌を出した。その様子を見た友人は叫んだ。「ああ、かんべい!」と。このことから、下瞼を指先で下げることを、あかんべい、転じてあっかんべと言うようになったそうである。めでたしめでたし。良かったね。

 聞いた話である。母親が夜の和室で正座をしている。電気を消したので部屋の中は真っ暗だ。両脇では二人の小さな子供が布団に入っている。母親は子供達に向かって楽しそうに言う。実はここにいるお母さんは昨日までのお母さんじゃないんですねー。子供達はびっくりして母親の方に目を向ける。じゃあ昨日までのお母さんはどこに行ったのかというと、食べちゃいましたー。子供達は泣く。そりゃ泣くだろう。怖いって。母親が料理を作っている。休日で夫は昼寝をしている。子供達は近くで遊んでいる。母親は急に夫のところまで行ったかと思うと、子供達に向かって楽しそうに言う。こんなお父さんは要りませんねー。じゃあ目玉をくりぬいて食べちゃいましょうかー。だめー、見えなくなっちゃうー。じゃあ片足だけなら食べても良いよねー。だめー、歩けなくなっちゃうー。いい子供達だ。夫に知られると怒られるので、密かに子供で遊び、育児のストレスを吹き飛ばす母親であった。

 王様の耳はロバの耳という有名な童話があるが、やはり王様は自分の耳がロバの耳であることを相当気にしていることであろう。できることならこんな耳は捨ててしまいたいと考えていることであろう。しかし、どうすればそんなことができるのか。簡単なことである。家来の一人を京に行かせればいい。きっとその家来は知己の医者から長い耳を短くする法を教わってくる。その医者というのは、もともと中国から渡ってきた男で長楽寺の供僧になっていたのだが、まあそんなことはどうでもよろしい。言うまでもなくその法というのは、ただ湯で耳を茹でてその耳を人に踏ませるという、極めて簡単なものである。法を行うことにより、めでたく王様の耳は人並みの大きさになる。しかし王様の気分が良かったのも束の間、今度は長い耳がなくなったために皆から笑われ始め、やがて王様は日毎に機嫌が悪くなるのである。二言目には誰でも意地悪く叱りつけるようになり、しまいには耳の療治をしたあの家来でさえ「王様は法慳貪の罪を受けられるぞ」と陰口をきくほどになる。しかしある朝王様が目覚めてみると、なんと短い耳が長い耳に戻っているではないか。晴々とした心持ちがどこからともなく帰ってくるのを感じる。――こうなれば、もう誰も笑う者はないに違いない。王様は心の中でこう自分に囁いた。長い鼻を明け方の秋風にぶらつかせながら。いや、鼻じゃなくて耳だ。でも王様、長かろうが短かろうが、ロバの耳はロバの耳ですって。

 日本語にはのこぎりばばという言葉があるらしい。漢字で書くと鋸婆である。意味を辞書で調べてみると「(双方から利を取るからいう)すあいおんなのこと」とある。そこで今度はすあいおんなの意味を辞書で調べてみると「江戸時代、上方で主に呉服類の売買取次をし、傍ら売春をした女」とあった。江戸時代、上方で主に呉服類の売買取次をし、傍ら売春をした女がいたのである。そして双方から利を取っていることから、のこぎりばばなどという妙な名前を与えられていたのである。絶妙な命名センスではないか。しかしそんな一般名詞が定着してしまうからには、そして現代の辞書にまで残ってしまうからには、そんな仕事をしていた人間が一人や二人ではなかったに違いない。江戸時代には何十人何百人もの、のこぎりばば、すあいおんながいたのであろう。侮りがたし、江戸時代。

[ 花瓶 ] 015:花瓶をろくろの上に載せて回さない

 そういう真似は花瓶を焼く前にしなさい。焼いてからろくろの上に載せても仕方ないだろう。君はあれだな、全身を蚊に刺されてから虫除けスプレーを使うような奴だな。

2005/1/19 Wed

 テンソルさんと仲良しになりたい

 九時頃に起きて、長いことぼーっとしている。こんな時間に起きられるとは。自分も捨てたものではない。しばらくぼーっとして、パソコンに向かったり電子ピアノに向かったり。ホットケーキを食べる。手袋の片方が見当たらない。十一時前に部屋を出て、自転車で西日暮里、電車で代々木上原。車内では計算をする。ちょっと分かってきたかも。松屋で昼食を取って、歩いて研究所。コンビニに寄るけど、何も買わない。研究室ではコーヒーを飲む。さくさく計算をする。
 日記を書きます。一時半。エントランスを作ってみました。まあ特に気付かれることもないとは思うのだけど。それじゃ、また計算しますかね。

 計算をする。三時から五時まで輪講。コーヒーを飲んで、ロールケーキを食べる。
 日記を書きます。六時過ぎ。これから弟君と夕食に行くことにします。なんだかんだいって研究は楽しいものですね。一生こんなことをやって生きていけたらいいなあ。夢のようじゃないですか。

 研究所を出て、歩いて下北沢。駅の改札で弟君と待ち合わせ。ゲームセンターでドラムマニアをプレイして、ふらんす亭で夕食を取る。カルディという食料品店で、フルーツチーズとコーヒーキャンディを買う。歩いて代々木上原、電車で西日暮里。弟君と別れる。自転車で帰ります。部屋ではしばらくぼーっとしている。パソコンに向かったり音楽を聴いたり。お風呂に入る。
 日記を書きます。一時過ぎ。じゃあ明日の授業に備えて寝ることにしますかね。今日は少しはまともに生きられたような気がする。明日はどうなることだろう。

 しばらくぼーっとしている。三時頃に寝るけれど、五時前に起きてしまう。胃の調子が良くない。ステーキなんか食べるからだ。電子ピアノにさわる。五時過ぎに寝る。

[ 研究 ] 計算、輪講の発表

 I proved e(i,m,l)A(l,j)A(j,m)=e(j,m,l)A(i,l)A(j,m) for any traceless matrix A where e is the alternating tensor. Complicated. It is desired to derive a more smart method.
 輪講の発表。今回はMTSによる統計量の計算について。繰り込み、モデル定数、残留ヘリシティ、クロスヘリシティの効果。pp.359-363。ホワイトボードに向かって計算をする。以下メモ。
 まず一般論として非線形項のrotを求める場合は、そのままテンソルをがちゃがちゃいじるよりは、非線形項を外積の形にしてから計算した方が良い。わざわざ上のような公式を証明する必要は多分ないだろう。余計な項が出てきそうだが、それは圧力の一部となるのでrotを取れば消える。磁場の方程式の導出を参考にすること。
 速度場と磁場の積で平均磁場に比例する項があり、導出がやや込み入っているが、半分に分けて片方の微分の位置を変えると反対称な形になって見通しが良くなる。これは先輩のアイディア。フーリエ変換を使えば導出は容易だが、しかしそれはあまり好ましくない。力尽くで片付けるのがよかろうか。上の公式を更に拡張することになるかも知れない。
 残留ヘリシティにおける第二項をきちんと計算すること。近似であるのが悩ましいところである。

[ 食事 ] 下北沢「ふらんす亭」に行く

 薄切りサービスレモンステーキ&薄切りサービスねぎ塩焼きのセットを食べる。牛肉がとても美味しい。こういう肉を食べたのは実に久しいような気がする。味付けもなかなか悪くない。弟君も同じものを食べたのだけど、やたらと料理を褒めていた。きっと美味しかったのだろう。贅沢な夕食でありました。

[ 食事 ] お菓子「Coffee Candy」を食べる

 カルディコーヒーファーム。飴の中にクリームが入っている。どこかで食べたことがあるような味。まあなかなか悪くないのだけど、八粒しか入っていないのでちょっと物足りない。

[ 花瓶 ] 016:花瓶を窯の中に入れて加熱しない

 だからそういう真似は花瓶を焼く前にしなさい。君はあれだな、コーヒーがこぼれてからソーサーを敷くような奴だな。靴が濡れてから防水ワックスを塗るような奴だな。家が全焼してから火災保険に入るような奴だな。

2005/1/20 Thu

 「紗」

 起きたのは午後の二時頃。ああもう、やっぱりこうなってしまうのか自分。しょうもないなあ。しばらくぼーっとしている。電子ピアノに向かったりパソコンに向かったり。怠惰な時間を過ごす。
 日記を書きます。三時過ぎ。これから本郷に行ってキシピ氏と会ってくることにします。計算しよう、計算。

 しばらくぼーっとして、フルーツチーズを食べる。部屋を出たのは四時頃。自転車で本郷の大学へ。途中、コンビニで公共料金を支払い、肉まんを食べる。大学では保健センターの前でサンと遊ぶ。猫小屋にいたのだけど、声をかけたら寄ってきた。背中を撫でて、腹を撫でる。元気そうで何よりだ。総合図書館に行き、キシピ氏に会う。端末に向かってなんとなく壁紙を作ってみる。五時半頃に図書館を出て、歩いて御徒町。二木の菓子でツナの缶詰、みかんの缶詰、黄桃の缶詰を買う。大和物産でチョコレートとクラッカーを買う。肉のハナマサで生ハムを買う。
 ガストで夕食。色々とキシピ氏と議論をする。もし仮にこの宇宙とは異なる世界と通信ができたと仮定して、どのようにすれば言葉で左右の定義を伝えることができるか、といった話題になる。やはり弱い相互作用におけるパリティ対称性の破れに至るまで、左右を同定することは不可能なのだろうか。地球上の人間が左右の定義を共有することができているのは、地球や太陽や宇宙という、対称性が破れた物理現象を共有しているからだろう。他にも色々と一般的な話。完全性定理と不完全性定理など。まあ繰り返しになるけれど、僕は物理学が真理に到達する日が来るとは思っていない人間ですね。どこまでも閉じることがなく、掴みどころのない境界を持っているところが、別に物理学に限らず、あらゆる論理体系の魅力なのではなかろうか。計算をする。またパズルを考える。お店を出て、湯島の駅でキシピ氏と別れる。自転車で部屋に戻ります。部屋ではしばらくぼーっとしている。スープを食べて、チョコレートを食べる。電子ピアノにさわって、音楽を聴く。コーヒーを飲む。
 日記を書きます。二時。壁紙を配置してみました。しかしこういう配色が好きだなあ自分。キシピ氏と話していて思い付いたのだけど、六角形を使ったちょっと変な壁紙を作ってみたい。いっそのことペンローズタイルで壁紙を作ってみるとか。しかしそんなことを考えている自分は暇だなあ。やれやれ。

 しばらくぼーっとして、お風呂に入る。パソコンに向かって、スタイルシートを使ってhtml文書の整理をしていく。あまりにも無駄な記述が多すぎたので。こういう作業をしていると眠くならないな。徹夜することにする。

[ 食事 ] クリームチーズを食べる

 クリームチーズの中にフルーツが入っている。これは美味しい。かなり僕好みの味だ。いいなあ。良い買い物をしました。また買って食べることにしよう。良かった良かった。

[ 食事 ] 末広町「ガスト」に行く

 キシピ氏と一緒に。ハンバーグとオムライスとドリンクバー。まあガストらしい味である。まあ決して嫌いではないけれど。オムライスはちょっと面白い味がする。

[ 研究 ] Rotation of non-linear terms

 NS方程式の非線形項にrotをかける。直接テンソル解析するとややこしいことになり、昨日考えたような話になってしまうけれど、一旦非線形項を分解して、渦と速度場の外積とエネルギーの勾配の形にすると、簡単に回転を考えることができる。なるほど。昨日のやり方だと昨日証明した式を使わなければならず、このやり方だとrot(grad(K))=0を使わなければならない、というのが実に面白い。どちらも別々の公式を利用している。rot(grad(K))=0がポワンカレの補題によって一般的な形で示されたように、昨日僕が考えたこともきっと誰かが一般的な形を導いているのだろう。そこの数学にとても興味があるのだけど、どうやって調べたものか。

[ 食事 ] チョコ「Chocolati」を食べる

 Lily O'Briens。チョコレートの中にシリアルが入っていて、ちょっと硬くクリスピーな食感。甘くてなかなか美味しい。何と言いますか、強いチョコレートですね。

[ 花瓶 ] 017:花瓶を完成させてから出来に不満を持たない

 陶芸家というのは気難しいものと相場が決まっている。工房の床は花瓶の欠片でいっぱいだ。しかし問題なのは、一度完成させた花瓶をどうやってもう一度完成させたのかということだ。君はあれだな、頭に怪我をしてからヘルメットを被ったら怪我が治ってしまうような奴だな。

2005/1/21 Fri

 カップラーメンを買うのは基本中の基本か

 寝ていない。なんとかスタイルシートを使って、リンクとプロフィールのページをすっきりした形で書く。小説のところでちょっと引っ掛かってしまう。ううむ。落ち込んでしまうことがある。十一時頃に部屋を出る。自転車で大学へ。ボスの授業に出る。今回は化学反応などについて。流体と化学。レポート問題を受け取る。物理の友人と話をする。中央食堂に行ってキシピ氏に会う。生協でパンとクレープと烏龍茶を買って、三四郎池で昼食。今日は池の水がきれいですね。空が青い。
 キシピ氏と別れて、自転車で御徒町。ドンキホーテで食料を買い込む。あと大和物産でジュースとチョコレートを買う。自転車で新御茶ノ水、電車で代々木上原。車内では眠ってしまった。歩いて代々木上原。研究室でコーヒーを飲む。小説とピアノのページをスタイルシートでまとめる。やはり何を記述するかとどう記述するかを区別するのは大切なことだ。お菓子を食べる。計算をする。うまくいかない。
 日記を書きます。六時半過ぎ。そういうわけで、日記以外のページを作り直しました。見た目には殆ど変化がないのが悲しい。これからお仕事に行ってきます。

 走って代々木上原、電車で新御茶ノ水、御茶ノ水から電車で小岩。車内ではぼーっとして音楽を聴いている。コンビニでおにぎりと烏龍茶を買って、八時から十二時までピアノのお仕事。とにかく眠かった。主にジャズや自作を弾いている。お客様から「Unchanged Melody」をリクエストされたので弾く。お仕事を終えて、電車で御茶ノ水、自転車で部屋。途中、秋葉原の肉のハナマサで、缶詰のトマト、缶詰のコーン、パン、ハムを買っていく。しばらくぼーっとして、お風呂に入る。
 寝たのは四時頃でした。あんまり徹夜は良くないですね。効率的に行動できなくなるようだ。

[ 食事 ] お菓子「手巻きクレープ レアチーズ苺」を食べる

 モンテール。相変わらず安定して美味しい味。もうちょっと苺のソースが多い方が好みかな。

[ 食事 ] お菓子「プレッツェル ハラペーニョ」を食べる

 スナイダーズ。香辛料が強くてとても美味しい。辛いお菓子は世の中に沢山あるけれど、その中でもこれは特徴的な味を出している気がします。赤唐辛子よりは青唐辛子っぽい。どことなくメキシカンな味。良いお菓子です。

[ 研究 ] 計算をするが失敗

 MTSにおけるuとbの積の磁場に比例する項について。どうしても計算がうまくいかない。困った。

[ 花瓶 ] 018:花瓶をドラムセットの横に置かない

 ライトシンバルと間違えて叩いてしまうかも知れない。しかしそういうバンドがあっても良さそうだ。ベイス・ブレイカーズ、略してベスブレ。曲の最後には必ず花瓶を割るのである。ライブの最初には曲数分の花瓶が並んでいるに違いない。アンコール用の花瓶をどこに隠しておくのか、センスが問われるところである。

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2005/1/22 Sat

 ちょっと海が見たくなったので

 十二時半頃に起きて、しばらくぼーっとしている。今日はとても良い天気である。やがてサンドウィッチを作って、二時過ぎに部屋を出る。千葉まで海を見に行ってきました。とても楽しかった。部屋に戻ったのは夜の九時頃。テレビを見る。キシピ氏が出るかもという話だったのだけど、残念ながら見当たらず。パンの耳を調理して食べる。音楽を聴いて、しばらくぼーっとしている。なかなか悪くない時間である。お風呂に入って長いことぼーっとしている。洗濯をする。
 寝たのは三時頃でした。今日は楽しかった。海とジャスコは良いものですね。

[ 外出 ] 千葉まで海を見に行く

 部屋を出て、歩いて三河島、電車で日暮里、東京、稲毛海岸。稲毛海岸のホームでは手袋がレールのところに落ちて困る。ありがとう、駅員さん。駅前のスーパーで、巻き寿司、ビール、お菓子を買っていく。
 しばらく歩いて海岸。砂浜を歩き、食事を取る。サンドウィッチ、巻き寿司、そしてビール。今日は雲ひとつない素晴らしい天気である。太陽が夕方の空に鮮やかなグラデーションを描き、遥か彼方にはくっきりとした富士山が見える。辺りでは犬を連れた人達が散歩をしている。やがて夕陽は驚くべき速度で海の中に沈み、何も言わずに姿を消してしまった。日の入りをこんなにしっかりと見たのは初めてかも知れない。海岸の公園を歩く。沢山の猫がいる。サンによく似た猫がいたのだけど、一年くらい前にここに来たときにも見たような気がする。まあどこにでもいそうな猫ではあるのだけど。
 歩いて駅前に戻る。ジャスコに行く。ちょっと田舎が懐かしくなってしまった。地下の食品売り場に少し感動する。こういうところが身近にあったらどれだけ助かることだろう。折角なので色々と食料品を買い込んでいく。楽しいなあ。帰ることにする。アイスを食べる。稲毛海岸から電車で東京。MINiPLAでミネラルウォーターを買う。電車で上野、三河島。近所のスーパーで、マーガリン、ヨーグルト、クッキーを買っていく。部屋に戻ります。

[ 食事 ] 部屋でサンドウィッチを作る

 部屋で作って海で食べる。生ハムサンド、ハムサンド、ツナサンド、フルーツクリームサンド。ビールを飲む。あと巻き寿司を食べる。納豆巻きとねぎとろ巻き。素晴らしい休日の食事である。もう少し暖かいと助かるのだけど。まだ風が冷たいですね。ビールが美味しい季節が待ち遠しい。

[ 食事 ] アイス「練乳シュガーコーン」を食べる

 センタン。この値段でこの味には、やるなあと思わされる。見た目は普通のコーンアイスなのだけど、アイスの表面には練乳があり、そしてコーンの内側にはチョコレートがあるという、地味な工夫が嬉しいところ。コーンの味もアイスの味も悪くないし、なかなか良心的なアイスですね。

[ 食事 ] 部屋でパンの耳カルボナーラ風を作る

 パンの耳をツナと一緒に炒めて、カルボナーラのソースをかける。フレンチトーストのような食感。まあこういうのも悪くないですね。ちょっと食べ過ぎたかも。

[ 花瓶 ] 019:花瓶をサンドバッグの中に入れない

 サンドバッグを叩いたら花瓶の割れる音がする。ちょっとシュールな光景である。まあそれなら花瓶が砂になるまで叩き続ければ済む問題であろう。きっとどこかの拳法の流派には、花瓶の詰まった袋が普通のサンドバッグになるまでひたすら殴り続ける、という修行があるに違いない。

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2005/1/23 Sun

 のんびり掃除をする日曜日の午後

 昼の二時頃に起きる。またよく寝てしまった。サンドウィッチを作る。昨日よりも美味しいものができた気がする。アロエを食べる。やがて掃除を始める。気合いを入れて掃除したお陰で、随分と部屋がすっきりした気がする。少し模様替えがしたくなったらので、CDのある棚を動かす。こうなると何もないスペースが気になるなあ。しかし何を置いたものか。コーヒーを飲んで、音楽を聴き、しばらくぼーっとしている。悪くない時間である。パソコンに向かったり電子ピアノに向かったり。お味噌汁を飲む。
 日記を書きます。八時半過ぎ。のんびりしている日曜日の夜です。

 パソコンに向かって作業をする。日記のページを再構成。スタイルシートを書き換えていく。色々とよく分からないところがあって困る。いまひとつdivやspanといったタグの正確な用法が分かっていなかった。ううむ。やがてテレビに向かって「ガキ」を見る。また作業をして、お風呂に入る。チキンラーメンをお湯なしで食べる。しばらくぼーっとしている。
 寝たのは四時頃でした。今日で半年が経ちました。素直に今ここにある現実に感謝することにします。

[ 食事 ] 部屋でサンドウィッチを作る

 食パンの耳を切り落として、マーガリンを塗る。中に入れる具は、ハムチーズ、生ハムチーズ、ツナ。ツナにはマヨネーズとバジルと黒胡椒を入れておく。昨日よりも美味しいサンドウィッチになったような気がする。またハムを手に入れたら作ることにしよう。クリームチーズ入りもまた食べたい。いいなあ、サンドウィッチ。

[ ガキ ] 新春初笑い! 対決しまっしょい!! 後半

 無茶しまっしょい、おもしろメガネで笑かしまっしょい、被害者は誰でっしょい。
 とにかく浜田さんが顔面ビンタマシーンの餌食になったのがすべてではないかと。あと久々に乳酸ネタが見られて嬉しかった。

[ 花瓶 ] 020:花瓶を相撲の土俵際に置かない

 土俵際が花瓶で敷き詰められていたら、そりゃ危なくて仕方ないだろう。負けた力士は花瓶の破片で血まみれになってしまう。下手したら再起不能の怪我を負ってしまうかも知れない。これなら闘う方も見る方も普段以上の力が入るというものである。きっと誰よりも力が入っているのは、丹精を込めて花瓶を作り上げた陶芸家の方であろう。我が子以上に愛情を降り注いだ花瓶が、今にも力士の下敷きになってしまうかも知れないのだ。もしもの場合に備えて、工房には遺書を残してある。そんなに大切な花瓶なら土俵際に置くな。

2005/1/24 Mon

 木場のイトーヨーカドーに行ってみたいなあ

 起きたのは午後の四時頃。これはすごいなあ。十二時間も眠ってしまった。しかも今日は平日なのに。自分はもしかしたらすごい奴なのかも知れない。ああ、ダメ人間で済みません。チキンラーメンを食べる。またパソコンに向かって作業をする。やがて自転車で三ノ輪のイトーヨーカドーへ。オリーブオイルなどの食料品を買っていく。部屋に戻ってまた作業。なんとか一通り済ませる。複数のブラウザでページをチェックする。まあこれで良かろう。チョコレートを食べて、しばらくぼーっとしている。お団子を食べる。
 日記を書きます。十時半。わざわざ日々の食料品の内訳を書くのは止めることにした。特に気になるものだけどを書いておけばいいだろう。今日の場合はオリーブオイル。じゃあこれからカレーでも作りますかね。

 電子ピアノに向かって色々と弾いてみる。まあこんなものかな。カレーを作ることにする。なかなか美味しいカレーが出来てくれた。しばらくぼーっとしている。パソコンに向かってまたちょっと作業。お風呂に入って、しばらくぼーっとしている。コーラを買ってきて飲む。
 日記を書きます。三時。また少しページを作り変えてみました。RDFの表示を変えて、隅に妙な数字を配置。特に意味はないのでそのつもりで。あと「船が出る」のmp3ファイルをピアノのページに置きました。

 しばらくぼーっとして、寝たのは五時頃でした。まあとにかくいつも通りにダメな一日でありました。

[ 食事 ] チョコ「ISIS BELGIAN WHITE CHOCOLATE」を食べる

 ITALO SUISSE。これはなかなか美味しいホワイトチョコレートだ。変な匂いもないし、味もしっかりしている。濃厚だけど食べやすい。もうちょっと厚めだともっと好みかな。ここの製品は全く知らなかったので、これからは色々と試してみることにしよう。

[ 食事 ] 部屋でカレーを作る

 ニンジン、タマネギ、ニンニク、カボチャ、鶏肉をコンソメスープで煮込み、黒胡椒、ナツメグ、バジルを加える。ルーを入れて出来上がり。パンの耳に付けて食べる。これはなかなか美味しいカレーである。ナツメグの匂いが実に良い。香辛料を色々と揃えてみたくなりました。

[ 花瓶 ] 021:花瓶を軽トラの荷台に載せて運ばない

 しっかり固定しておくから大丈夫だよ、などという運送屋の甘言に騙されてはいけない。軽トラの荷台に載せられて、二百キロを超える移動に耐えて、心身ともに無事でいた花瓶を君は知っているのか。軽トラの荷台に載せられて二百キロ移動すれば、あらゆる存在は崩壊してしまう。花瓶だろうと箪笥だろうと人間だろうと佃煮だろうと博物館だろうと素粒子だろうと信仰だろうと数学だろうとアルコール依存症だろうと同じことだ。崩壊してしまうのが嫌なら、数学を軽トラの荷台に載せて運ばないことだ。

2005/1/25 Tue

 降水確率は10%だったのに

 朝の七時半頃に起きる。温めたカレーとパンの耳を食べる。満腹である。パソコンに向かって思い付いたことを書き連ねる。八時頃にはまた寝てしまう。また起きたのは午後の三時頃。ううむ。何をしているのやら。カレーを温めて茹でたパスタにかけて食べる。美味しい。
 日記を書きます。四時半過ぎ。それじゃ大学に行ってきますかね。

 ちょっとぼーっとして、自転車で大学へ。総合図書館でぼーっとしている。マッキントッシュのブラウザだとページが変に見えてしまうなあ。ううむ。色々と修正しないといけませんね。キシピ氏と待ち合わせ。歩いて御徒町へ。二木の菓子で缶詰を買って、末広町のガストで夕食を取る。計算する。外に出ると雨が降り出している。湯島の駅でキシピ氏と別れる。自転車で帰ります。途中、千駄木のSHOP99でゼリーと林檎を買っていく。部屋ではしばらくぼーっとして、お風呂に入る。のんびりしています。
 日記を書きます。二時。今夜は満月なのに雨ですね。がっかりだ。

 しばらくぼーっとして、雑文を書いて、寝たのは朝の五時頃。どうも食事の量が多すぎていけない。気を付けないと。

[ 食事 ] 末広町「ガスト」に行く

 ガストバーガーを食べる。このハンバーガーは結構美味しいと思うのだけど。あとソーセージとポテトの盛り合わせを食べる。ドリンクバーを注文したことは言うまでもない。

[ 研究 ] 今日も計算をする

 MTSにおけるuとbの積の磁場に比例する項について。どうやら<u(i)(du(j)/dx(j))>=0ならば教科書の式が成立するようだ。ただしjについて和は取らない。これは単にソレノイダルな条件や統計量に関する条件からは出てこない気がする。フーリエ変換すれば自明なのだけど。あと残留ヘリシティの第二項をレイノルズ応力で表現することについて。まあこれは簡単であった。それにしても粗い近似だなあ。教科書を読み進める。明日の輪講では何とかこの章を終わらせられるかな。早く独自の研究を始めたい。

[ 花瓶 ] 022:花瓶を気球の中に持ち込まない

 何しろ気球である。重力と浮力の絶妙な力関係により、一時的な浮遊が許される奇跡の乗り物。ついに人類が手に入れてしまった、オーバーテクノロジーの産物である。万が一、動力に異常が生じたらどうするのか。気球は自重のために高度を落とし、やがて地面と衝突してしまう。大惨事だ。気球の重さを少しでも減らすために、内部のあらゆるものが落とされることになる。砂袋が落とされ、座席が落とされ、荷物が落とされ、衣服が落とされ、金塊が落とされ、札束が落とされ、友人が落とされ、家族が落とされる。髪の毛を切り落とし、場合によっては利き腕をも切り落とす。気が動転してパラシュートを落とす奴だっている。そんなときに花瓶が無事でいられる保証がどこにあるのだろう。自分の命よりも花瓶の命を優先することができる、真の勇者がこの世のどこにいるというのだろうか。そんな奴はいない。この腐り切った世の中にそんな奴はいない。

2005/1/26 Wed

 研究室に林檎を常備しておきたいなあ

 起きたのは朝の十時頃。まあ割とまともな時刻なのではなかろうか。寒いなあ。しばらくぼーっとしている。ばーさまが送ってきた荷物を受け取る。ありがたいことです。ピザを食べ、コーヒーを飲み、クッキーを食べる。またぼーっとしている。部屋を出たのは一時半頃。自転車で西日暮里、電車で代々木上原。車内では教科書を読む。松屋で昼食を取り、歩いて研究所。コーヒーを飲む。四時から輪講の発表。またしばらくぼーっとしている。チョコレートを食べる。
 日記を書きます。七時半。肩凝りがひどい。勉強だけじゃなくて研究もしないといけないのだけど、どこをどうやって歩いたら良いのか。ただ計算しているだけなら楽しいのだけどねえ。まあまずは勉強か。

 便利そうなのでrsyncを導入することにする。ちょっと使ってみて確かに便利だとは思うものの、少しばかり複雑な使い方になるとさっぱり分からない。ううむ。どうしたものか。カップ麺を食べて、チョコレートを食べる。不健康だ。
 日記を書きます。十一過ぎ。ちょっと疲れたので帰ります。指が寒い。

 歩いて代々木上原、電車で西日暮里。車内では本を読んでいる。自転車で部屋。お風呂に入って、林檎とバナナを食べる。部屋のパソコンにもrsyncを導入して、大学のサーバーとフォルダを同期させる。これは便利だなあ。パスワードの入力を自動で済ませるようにしたいのだけど、どうもやり方がよく分からない。Cygwinの起動、同期用シェルスクリプト、SSH用シェルスクリプトの三つの操作だけで転送が済むようにしたいところ。
 日記を書きます。二時半。気分が悪かったのですが、果物を食べたら落ち着きました。食生活は大事ですね。

 どうでもいいけど、上のSSH用シェルスクリプトって言い方はおかしいですね。同期だってSSHを使うわけなのだから。日記更新用シェルスクリプトとでも書けば良いのか。
 Cygwinとサーバー間で公開鍵を設定する。これでパスワードなしでSSHが使えるようになった。快適。これでもうあまりPuTTYのお世話にはならずに済みそうですね。Cygwinの起動、同期用シェルスクリプト、ログイン用シェルスクリプト、更新用シェルスクリプトの四つの操作で済むようになりました。ログインから更新はひとつにまとめたいのだけど、どうしたものか。
 四時頃に寝ます。なんだか部屋でも研究室でもパソコンに向かっている一日でした。

[ 研究 ] 輪講の発表、本を借りる

 計算したことを発表。一様等方だけど反転対称性がない場合、二階テンソルがクロネッカのデルタで書けたように、三階テンソルは交代テンソルでかけるのでは、とボスは仰るのだけど、どうもそこがちょっと引っ掛かる。たとえば<u(i)u(j)u(l)>がe(i,j,l)で表現できるとは思えないのだけど。しかしこの場合もどのように表現したら良いのかよく分からない。ううむ。教科書を読み進めて、なんとかこの章を終わらせる。pp.363-369。これで今学期の輪講は終わり。ボスからDieter Biskampの「Magnetohydrodynamic Turbulence」という本を貸して頂く。ここからが始まりです。

[ 花瓶 ] 023:花瓶を雨の日の喫茶店の入口の床に置かない

 傘立てと間違えられてしまうかも知れない。雨の日の喫茶店には様々な人間がやってくる。中には乱暴な客だっていることだろう。ドアが壊れそうなくらいに大きな音を立てて、見知らぬ男は店の中に入ってきた。全身が雨で濡れていて、真っ赤な顔をしていた。案内されるまでもなく勝手に奥の席に向かうと、ソファーに腰掛けて両足をテーブルの上に載せた。メニューもろくに見ずに怒鳴り声を上げる。コーヒー。店の雑誌を取り出しては叩き付けるようにテーブルに置き、つまらなそうに何回かページを捲ると、すぐにそれも止めてポケットから煙草を取り出した。煙草はしけっているらしく、火が付くのに少し時間がかかった。火が煙草の三分の一を焦がすと、灰皿に擦り付け、また新しい煙草に手を出す。男の頬は少し腫れていて、口元を切った跡があった。目が濁っていた。ウエイトレスが運んできたコーヒーに口を付けると、男は苦々しげに呟いた。味がしねえ。半分も飲まずに男は立ち上がった。レジに千円札を無造作に置くと、後ろも見ずに雨の降る外へと向かう。男は苛立たしそうに足元を見た。そこには花瓶があった。

2005/1/27 Thu

 コージーコーナーのケーキ

 十二時前に起きて、しばらくぼーっとしている。天気は悪くない。パソコンに向かう。SSH Secure File Transfer Clientというソフトで公開鍵を設定しようとするものの、うまくいかない。困ったな。昨日作った鍵をインポートさせてみてもダメ。まあ別にこのソフトは毎日使うわけじゃないから、起動させる度にパスワードを入力しても構わないのだけど。計算機に詳しい知人が欲しい。パスタを食べて、お菓子を食べる。
 日記を書きます。二時過ぎ。それじゃ大学に向かうことにしますかね。

 しばらくぼーっとしている。エアコンのフィルタを掃除する。部屋を出たのは三時過ぎ。自転車で西日暮里、電車で代々木上原。車内では本を読んでいる。松屋で昼食を取る。歩いて研究所。購買部を探して所内を散歩する。一年近くここに通いながら一度も行ったことがなかった。やっとのことで見付け出し、文房具を買う。公費。研究室に行き、コーヒーを飲んでチョコレートを食べる。同期の設定を済ませる。部屋のパソコンとはCygwinを入れた階層が異なるので、ndiary起動用バッチファイルの場所を動かし、ndiary.confファイルでの設定を相対パスを使って書き換える。まあこれでいいだろう。
 日記を書きます。六時。しかしこうやって同期を徹底させると、間違えてファイルを削除したことに気付かずにいて、という場合が怖いですね。特に割と新しい日記に関して。ローカルに自動でバックアップを取るフリーソフトでも探そうかな。しかし無駄なことばかりしているなあ自分。

 資料の整理をして、参考書を読む。カップ麺を食べて、烏龍茶を飲む。もう誰もいないのでスピーカーから音楽を流す。ちょっと寒いなあ。指先が冷えて仕方ない。
 日記を書きます。十時過ぎ。今日で二十二歳の自分とはお別れです。長い間、お世話になりました。お元気で。

 研究所を出て、歩いて代々木上原、電車で西日暮里。車内では本を読む。自転車で部屋。パソコンの同期の設定を済ませる。しばらくぼーっとしている。日付けが変わる。ケーキを食べる。お風呂に入って、洗濯をする。ちょっと体調が悪い。林檎を食べる。大先生が書いた日本語の参考書に目を通す。
 日記を書きます。四時半。明日は研究所の近くのラーメン屋が安くなる日なので食べに行く予定。

 しばらくぼーっとして、寝たのは五時半頃でした。夜更かししてますね。やれやれ。

[ 食事 ] お菓子「ミルクココア ケーキ」を食べる

 森永。最近森永のミルクココアを使ったお菓子を割と見掛ける気がする。まあ特に際立った特徴を感じない味。こういうクリームとスポンジっぽいお菓子はあまり好きじゃないかも知れない。

[ 研究 ] 雑事、Biskamp

 輪講、セミナー、授業の書類を買ってきたファイルにまとめる。セミナーの書類は裁断しないといけないな。Biskampを読み始める。ちょっと英語が難しい。当分輪講はないので色々と本を読み進める予定。

[ 食事 ] コージーコーナーのケーキを食べる

 苺のタルト、ナポレオンパイ、モンブラン、チョコレートのミルクレープを食べる。食べ過ぎでちょっと気分が悪くなってしまった。圧倒的に苺のタルトが美味しかったですね。タルトの生地が実に素晴らしい。これはまた食べたいなあ。こういうケーキに出会えるのは幸運なことです。満足。

[ 花瓶 ] 024:花瓶を置いた教室でバレーボールをしない

 バレーボールという中途半端さがいけない。きっとビーチバレー用のボールを使っているのだろう。ふわふわしていて当たってもあまり痛くないあれである。最悪だ。乳母車に轢かれて死ぬくらい気分が悪い。死ぬのならやはり大型トラックや貨物列車や蒸気機関車に轢かれたいと思うのが人情ではないか。同じことだ。バレーなどではいけない。サッカーやバスケやラグビーをすべきだ。スカッシュやゴルフや砲丸投げでも構わない。できればボールなどには頼らず、正面から花瓶に体当たりをして欲しい。窓際の花瓶を蹴散らして、大空まで飛び立つのが理想的である。そうすれば花瓶も浮かばれることであろう。

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2005/1/28 Fri

 「クレイジーモーターサイクル」は名曲

 午後の二時頃に起きて、しばらくぼーっとしている。パソコンに向かい、電子ピアノに向かう。今日は本郷に行くつもりだったのだけど、こんな時間なので止めておくことにする。ピザとレタスを食べて、紅茶を飲む。のんびりしています。部屋を出たのは三時半頃。自転車で西日暮里、電車で代々木上原、歩いて研究所。研究所の近くにあるラーメン屋に行ってみる。研究室では書類を裁断しようとして失敗。コーヒーを飲み、チョコレートを食べる。本を読む。
 日記を書きます。七時前。それじゃお仕事に行ってくることにしますかね。

 走って代々木上原、電車で新御茶ノ水、御茶ノ水から電車で小岩。八時から十二時までピアノのお仕事。即興、自作、ジャズを弾く。新しい曲が降ってくる。まあ自分なら作れそうな曲ではあるけれど、ちょっと悪くない雰囲気である。面白いなあ。しかしこれはピアノソロで演奏する理由があまり感じられない気がする。休み時間には控え室に転がっていた漫画を読む。
 電車で御茶ノ水。車内にちょっと面倒な方がいて、親切な中年の男性がいる。かっこいいじゃないか。新御茶ノ水から電車で千駄木。SHOP99で買い物をして、西日暮里まで歩き、自転車で部屋に戻る。部屋の片付けを済ませて、お風呂に入る。夜食を作って食べる。梅酒を飲む。しばらくぼーっとしている。
 寝たのは五時過ぎでした。久し振りに目覚まし代わりにCDプレーヤーのタイマーをセットしてみた。

[ 食事 ] 駒場「らーめん我流」に行く

 今日はサービスデーということで、チャーシューめんを食べる。下は「@グルメぴあ」から引用。

我流という全く新しい味わいのラーメン
王道のラーメンとは一味違った、その名のとおり我流のラーメンが楽しめるお店。煮干とカツオ節等をたっぷりと使用したしょうゆ味のあっさりスープが、コシのある麺と絡み合い、絶妙なハーモニーを醸し出す。また、化学調味料を一切使用しない心配りも嬉しい。スープが無くなり次第閉店なので早めに来店を!

 確かにちょっと変わった味である。魚を使った匂いがする和風スープで、ラーメンというよりはうどんの汁に近い。麺は割と太め。チャーシューに歯応えがあって実に良かった。全体に量はちょっと少なめかも。また来ようかな。サービスデーを狙って。

[ 食事 ] チョコ「タンゴマックスクランチクリスピー」を食べる

 正確には「Tango Max Crunch Crispy Rice Cereal」だそうで。まあよくある、ライスシリアル入りのミルクチョコレート。いや、甘いですね、これは。なんだかウエハースの味がするような気がする。あまり一度に沢山食べられるものではない。

[ 食事 ] 部屋でツナネギカレーカルボナーラを作る

 ニンニク、ネギ、ツナを炒めて、カレー粉をかける。それから茹でたパスタとカルボナーラのソースを加える。また変なものを作ってしまった。食べたことのない味だけど、まあ美味しくないことはない。カルボナーラのソースは要らなかったような気がする。実家から送られてきた梅酒を水割りで飲む。これはいいお酒です。

[ 花瓶 ] 025:花瓶を眼鏡ケースとして使わない

 眼鏡ケースを使うのは、例外的な使用法を除けば、眼鏡を外すときと、眼鏡をつけるときに限られる。まあ外すときはまだいい。部屋が暗い場合も多いかも知れないが、しかし意識はまだはっきりしていることだろう。毎日繰り返してきた動きだ、何の問題もない。焦るな。心の中でゆっくり十を数えろ。呼吸を意識するんだ。右手で眼鏡を外して、フレームを折りたたみ、ゆっくりと手を伸ばし、花瓶の中に入れてしまえばいい。五歳の子供にだってできる。簡単な動きだ。ほら、入った。問題は眼鏡をつけるときである。特に朝一番だ。血圧が低い場合は尚のこと危険である。昨日の深酒のせいで二日酔いになっていることもあるだろう。もしかしたら枕元が血で濡れているかも知れない。全身が震えている。ベッドから這い出て、眼鏡に向かって手を伸ばす。そこにあるのは花瓶である。

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2005/1/29 Sat

 大きなスーパーは良いものですね

 十二時頃にCDプレイヤーの音で起きて、しばらくぼーっとしている。効果覿面。パソコンに向かい、電子ピアノに向かう。やがて紅茶を飲み、パスタとゼリーを食べる。のんびりしています。部屋を出たのは三時頃。木場のイトーヨーカドーに遊びに行く。七時半過ぎに部屋に戻る。納豆とさつま揚げを食べる。しばらくぼーっとして、コーヒーを飲んでチョコレートと林檎を食べる。買ってきたCDを聴く。のんびりしています。
 日記を書きます。十時半。下唇の内側を切ってしまったようで、不快な痛みがあります。嫌だなあ。

 しばらくぼーっとして、レイズンウィッチを食べてお茶を飲む。長いことお風呂にお湯を出していたのに、浴槽を見たらお湯が抜けていてブルー。シャワーを浴びて、サンドウィッチを作る。またしばらくぼーっとして、お酒を飲んでお菓子とソーセージを食べる。なかなか悪くない時間である。
 寝たのは四時過ぎでした。それにしてもスーパーが好きだなあ自分。きっとスーパーで生まれたに違いない。

[ 外出 ] 木場のイトーヨーカドーに行く

 部屋を出て、町屋に向かいながら、路地裏をのんびり散歩する。銭湯らしい場所があった。どうやら町屋駅の近くにSHOP99が出来るらしい。ありがたいことだ。町屋から電車で大手町、門前仲町。キシピ氏の部屋の近くを通る。富岡八幡宮に行ってみる。木場に向かって歩いていたら、遊歩道に太った猫がいたので、ちょっと遊んでもらった。膝に乗ってきたのだけど、爪が当たってちょっと痛かった。
 歩いて木場のイトーヨーカドー。時計売り場を見るけれど好みの品が見当たらない。残念。自分への誕生日プレゼントということで、フリードリヒ・グルダの「GULDA NON-STOP」を買う。前々から聴いてみたかった一枚。洗剤などを買い、食料品を買う。ここの食品売り場は試食が充実していて実に良い。ココナッツミルクの缶詰を買おうか買うまいか思い悩んで、結局見るだけで満足してしまった自分である。歩いて木場、電車で大手町、町屋。歩いて部屋に戻ります。

[ 食事 ] チョコ「ガーナミルクチョコレート」を食べる

 ロッテ。懐かしい味だ。これはこれで独特の風味がありますね。馬鹿にしたものではない。

[ 食事 ] 御茶ノ水小川軒のレイズンウィッチを食べる

 クッキーの間にクリームとレーズンが挟まっている、レーズンサンド。よくあるお菓子なのだけど、これが実に美味しい。クッキーの味が良いのでしょうね。ここまで美味しいレーズンサンドはなかなか食べたことがないような気がする。あまり高くないし、これはまた食べたいですね。また食べることでしょう。これは予言です。

[ 食事 ] 部屋でサンドウィッチを作る

 ハムチーズ、ツナ、クリームチーズ、オムレツのサンドウィッチを作る。オムレツのサンドウィッチは勢いで作ってしまった。これだけはすぐに食べてしまうことにする。カレー粉を入れてみたのだけど、まあなかなか悪い味ではないような気がする。でもわざわざサンドウィッチにすることはないよね。はい。残りは明日。

[ 音楽 ] FRIEDRICH GULDA「GULDA NON-STOP」

 突き抜けているなあ、グルダ先生。
 やはり「フォー・リコ」は名曲ですね。軽快な曲調、コンパクトで無駄がない。低音のオクターブ連打がいいなあ。これはいつか弾いてみたい。ソロ・ヴァージョンの「アリア」も美しくて良い曲。しかしこのCDで最も衝撃的だったのは「プレリュードとフーガ」ですね。かっこいい。クラシックに喧嘩を売っているような曲だ。これでこそグルダ先生。プレリュードもちょっとおかしかったけど、フーガは完全にその上を飛び越してしまった。いいなあ。自作以外だとショパンの舟歌やシューベルトの即興曲Op.90-3が印象的でした。ショパンやシューベルトの曲がグルダ色に染められていくこの爽快感。キューブリックの「シャイニング」を見たときの感覚に似ていると言えなくもないけど、敢えて言わない。何かが確実に間違っているので。
 とにかく「フォー・リコ」と「プレリュードとフーガ」の二曲が聴けただけでも満足です。

ノン・ストップ ノン・ストップ』 CD
価格:\1,680, 枚数:1 枚

--内容(「CDジャーナル」データベースより)--
ミュンヘンで行なわれたグルダのコンサートをライヴ収録したアルバム。クラシックの枠にとらわれず、自由に音楽の真の喜びを追求していたグルダの、生身の姿がよく現れているコンサートだ。

[ 花瓶 ] 026:花瓶をボウリング場に持っていかない

 ボールとして使われるかも知れないし、ピンとして使われるかも知れない。どちらにしても致命的な打撃を受けることは想像に難くない。いや、ピンの場合にはまだ救いようがある。プレイヤーの力量と花瓶の位置次第では、直接の打撃を受けずに済む場合だって十分に考えられるだろう。この広い世の中には一ゲームに二十三回ガーターを出すプレイヤーだっているに違いない。そういう場合は安心だ。問題はボールの場合である。というのも、ボウリングのボールには指を入れるための三つの穴が開いていなければならないのだ。しかし多くの花瓶にはそのような指のサイズの穴など開いていない。そこで何らかの方法によって花瓶に穴を開けることになる。指先の力を最大限に振り絞って、穴が開くまで花瓶を握り締めるしかない。花瓶に穴が開く程度に、かつ花瓶が割れない程度に、力を込めて花瓶を握り締める。この大いなる矛盾の上に、ボウリングというスポーツは厳然として存在している。

2005/1/30 Sun

 京都にいるような気分になれました

 十一時半頃に起きて、しばらくぼーっとしている。今日はとても良い天気である。ネギとジャガイモを加熱したものを食べる。ジャガイモが美味しいなあ。外のゴミ捨て場にプラスチックの棚のようなものが置いてあったので拾ってくる。以前もゴミ捨て場から本棚を拾ってきたことがありましたね。布団をベランダに干す。昼過ぎに部屋を出て、自転車で北の丸公園や銀座に行ってくる。
 部屋に戻ったのは七時過ぎ。ままどおるを食べて、しばらくぼーっとしている。やがてカレーを作って食べる。テレビに向かって「ガキ」を見る。お風呂に入る。北の丸公園で拾ってきた柚子のようなものを入れてみた。柑橘類の匂いがする。棚をシャワーで水洗いする。アイスを食べる。胃の調子が良くないようだ。しばらくぼーっとしている。
 五時頃に寝ます。今日は棚のようなものと柚子のようなものを拾ってしまった。仔猫も拾いたかった。

[ 外出 ] 自転車で北の丸公園や銀座まで行く

 部屋を出る。自転車で西日暮里、裏道の坂を上って谷中の方に行き、霊園の横を通って芸大の前へ。不忍池の方に下りて、春日通の手前の裏道の坂を上り、本郷に行く。御茶ノ水の聖橋を通って、神保町へ。スーパーで飲み物を買ってから、靖国通りを通り九段坂を上って、北の丸公園へ。売店でビールを買って、芝生の上でサンドウィッチとレイズンウィッチを食べる。とても美味しい。天気が良くて、良かった。犬を連れた人達がいて、子供を連れた人達がいる。木々の間を散歩する。とても気分は良い。この辺りは木が多くてまるで京都にいるみたいだ。科学技術館の近くに柑橘類の果実が落ちていたので、なんとなく拾っていくことにする。公園を歩いていると猫に会う。遊んでもらおうとしたけど、相手にしてくれなかった。悲しい。
 北の丸公園を出て、自転車で竹橋、お濠の脇を南に向かう。和田倉噴水公園に寄って、皇居外苑を通って、日比谷公園の前に出る。有楽町の駅の手前に自転車を置いて、歩いて銀座。マツモトキヨシで買い物をする。マリアージュフレールに行くものの、あまりの値段に恐ろしくなったので逃げる。いつかお金持ちになったらここに紅茶のジャムを買いに来よう。そうしよう。Mannnekenでベルギーワッフルを買って食べる。チョコレート。お米ギャラリーで小冊子を頂き、お米一キロとおにぎりを買う。鮭。ワッフルもおにぎりも実に美味しかった。良いおやつだ。博品館に寄る。三万石でままどおるを買い、お茶を頂く。良いお茶です。
 帰ることにする。自転車を回収して、丸の内から大手町に行き、神田から秋葉原へ。裏道から御徒町の駅前を通り、二木の菓子でココナッツミルクの缶詰を買っていく。はなまるうどんで夕食を取ろうと思っていたのに、閉店していてがっかりする。またひとつ生きる希望が失われてしまった。上野公園を通って、鶯谷から裏道を通って三河島の方へ。近所のスーパーで食料品を買う。部屋に戻ります。往復で二十キロ以上はあったに違いない。

[ 食事 ] 手製のサンドウィッチを食べる

 ハムチーズ、ツナ、クリームチーズ。ハムチーズの素朴な味が良い。値段も大したことはないので、コストパフォーマンスの高さを実感する。ツナもクリームチーズも悪くないですね。レイズンウィッチは相変わらず美味しい。良い食事です。しかし甘いものがちょっと多すぎたかな。次はどんなサンドウィッチを作ろうか。

[ 食事 ] 三万石のままどおるを食べる

 懐かしいままどおるの味だ。甘いなあ。美味しいですよ。

[ 食事 ] 部屋でインド風グリーンカレーを作る

 鶏肉をオリーブオイルで炒めて、カレー粉とニンニクの下ろしを加え、水とトマトケチャップとコンソメを入れる。ホウレンソウとレタスを茹でて刻んだものを入れて、ココナッツミルクを加えて煮込めば終わり。割と簡単であった。茹でたパスタと一緒に食べる。なかなか美味しいですね。普通のカレーとは全く違う食べ物だ。こうなってくるとガラムマサラが欲しいなあ。いつかダージリンのカレーのような美味しいインドカレーを作りたいものです。

[ ガキ ] 酉年やからみんな羽ばたけガキの使い新年会

 今年の新年会は短かった。残念。ネタは手品と占いだけ。ブラック嶋田の手品では「※危険ですので絶対に真似しないで下さい」の連続攻撃が最大の笑いどころであった。これは狙っているに違いない。
 トーク。痔、山崎のアホ、雨女との激闘、オーシャンズ11の1から10。最後の葉書はレベル高い。しかし「オッス、オラ、オーシャンズ」ってねえ、あなた。万引き事件や妊娠事件があったらしいです。もうどうでもいいですよ。

[ 食事 ] アイス「あずきバー」を食べる

 井村屋。失われた古き良き時代のような味。僕は変わるものと同時に変わらないものを愛す。言うならば「サザエさん」のような永遠のマンネリズムを愛す。

[ 花瓶 ] 027:花瓶を手品の箱に入れない

 手品の箱はこの世で最も危険な場所のひとつだと言えるだろう。剣で突き刺されることもあるし、回転のこぎりで切られることもある。狭い箱の暗闇のどこを探しても逃げ場は見付からない。これだけ恐ろしい場所が他に考えられるだろうか。箱の中に入っている手品師は、終始笑顔でいられるかも知れない。しかしそれは手品師が、自分が無事でいられることを知っているからだ。笑顔で自分の命を売る覚悟を持った手品師など、アマゾン川の河口を探したとしても見付かるものではない。花瓶の場合はどうだろうか。花瓶は自分が無事でいられることを知らない。花瓶には何も知らされていない。誰も何も教えてはくれなかった。ただ自分は身動きの取れない箱の中にいて、目の前では剣や回転のこぎりが待っている。箱の中の花瓶には、全観客からの強烈な悪意と殺意が向けられている。割れろ割れろ割れろ。花瓶は恐怖に膨らみ、怪物となり、そして破裂する。すべては手品の箱の中での出来事である。

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2005/1/31 Mon

 ココナッツミルクは世界を変える

 お昼の一時半に起きる。またよく寝てしまった。しばらくぼーっとしている。ちょっとパソコンに向かって、二時過ぎに部屋を出る。自転車で大学の浅野キャンパスへ。授業に出て、レポート課題を見る。できるのかできないのか。不安だ。宿敵に教えてもらおうかな。本郷キャンパスに行き、物理の図書室へ。学科の黒い後輩がいたのでしばらく立ち話をする。かーさまから電話がある。銀行のATMに寄る。法学部の後輩に会う。自転車で根津へ。宝くじ売り場で宝くじを換金してもらい、吉野家で遅めの昼食を取る。電車で代々木上原、歩いて研究所。コーヒーを飲み、チョコレートを食べる。ぼーっとしている。本を読む。
 日記を書きます。九時。レポートの締め切りは、来週の月曜、再来週の月曜、再来週の月曜。全部できると良いのだけど。もう授業を受けに本郷まで行きたくないです。

 だらだらしています。どうも集中できなくていけない。ううむ。カップ麺を食べる。下唇はまだ痛い。
 日記を書きます。十一時過ぎ。明日はがんばろう。具体的には今日の三倍がんばろう。レポートの鬼神になろう。

 研究所を出て、走って代々木上原、電車で根津、自転車で部屋。途中、千駄木のSHOP99で買い物をしていく。部屋ではちょっとぼーっとして、カレーライスを食べる。インド風のカレーはいいなあ。コンビニに行ってアイスを買ってくる。部屋でアイスを食べて、またしばらくぼーっとしている。お風呂に入って、洗濯をする。カレーに冷えたご飯と卵を入れて加熱してみる。カレー味のチャーハンのようなものになってしまった。なかなか悪くない。食べ終える前に床に落としてしまってブルー。
 日記を書きます。四時半。自転車で帰ってきたら、何故か近所の犬が部屋の近くにいてびっくりした。

 夕方の四時半頃にばーさまに電話をかけたことを追記。お大事にして下さい。
 朝の五時過ぎに寝ます。アイスを買ったときには犬は家に戻っていました。しかしどうしてあそこにいたのだろう。謎である。まあこうして長かった一月も終わる。

[ 食事 ] アイス「コーヒー」を食べる

 グリコ。名前が素晴らしい。コーヒー。シンプルだ。パッケージやアイスの味からは、明らかにレトロなコーヒー牛乳を意識している様子が窺え、懐古趣味が感じられる。しかしそこにある過去は、かつてあった過去そのものではなく、現代から見た過去といった印象を受けた。そういう意味ではこのアイスからマンネリズムは感じられない。まあそれが良いか悪いかは別の問題である。こういう味のアイスはあまり多くないので貴重かも知れない。

[ 雑文 ] ふくろうみみずく、土下座、マイナー、そして魔法のような言葉

 ふくろうは良い。名前が良い。ふくは福を思わせるし、ろうは朗を思わせる。ふくろは袋で、くろうは苦労だ。苦労だけが少しネガティブなニュアンスを含んでいるけれど、そこもまた魅力があると言えなくもない。福の神が朗らかに袋を持ってちょっと苦労をしているのだ。いいじゃないか。なんとなく微笑ましい光景である。しかしみみずくは良くない。名前が良くない。みみは耳を思わせるし、ずくはみみずくを思わせる。みみずは蚯蚓で、みずくは水漬くだ。どこを取り出してもポジティブなニュアンスを見付けることができない。男は暗い森の中を歩いていた。もう三日三晩もの間、何も口にしていなかった。最後に水を飲んだのはいつだっただろう。早く街に戻りたいというのに、一向に森は終わることがなかった。やがて男は森の奥にある沼に出た。腐ったような匂いがするが、背に腹は替えられない。男は沼に駆け寄ると水に手を伸ばした。そこで男が目にしたのは、ああ、なんということだろう、水漬く屍ではないか。その背にはみみずくが止まっており、全身の至るところを蚯蚓が覆っている。男は口元に手を当ててあとずさった。屍には耳がなかった。ああ、恐ろしい。ふくろうは良い。みみずくは良くない。

 日本人なら誰でも知っているだろう。非礼を詫びるための、あるいは降伏を示すための、究極のパフォーマンス。怒れる大魔神もこれを目の当たりにすれば静かに拳を収めること間違いなし。対人関係における最終兵器。それは土下座である。土に下座することから土下座なのだが、しかし土の下に座するのもやはり土下座なのではなかろうか。しかしどうすれば土の下に座することができるのか。たとえ土に穴を掘って入ったとしても、それは単に土の高さが下がっただけのことで、土の上にいることに変わりはない。土下座を字義に忠実に行うためには、土で出来た屋根を用意するか、地球の反対側から見ればここは土の下だと主張するしかないであろう。それが土下座をする人間の態度なのか。土下座。強烈なインパクトを持つこの言葉は、十分に国際語として通用することだろう。ドゲザ。どことなくゴジラに似ていなくもない。ゴジラがGODZILLAであったように、ドゲザはDOGGEZZAとなるのだ。ゴジラ対ドゲザ。よく分からないけど、ちょっと見てみたい。きっと軍隊が総力を挙げて土下座をするのだろう。それを見たゴジラは破壊活動を止めて悲しげに海に帰るのだ。いい話じゃないか。ゴジラ対ドゲザ。土の下に座するから土下座ではなく、土に下座するから土下座なのである。忘れないように。

 日本一マイナーな県はどこか、という南国の風に揺れる椰子の木も欠伸をするほどどうでもいい問題がある。様々な解答が考えられるところではあるが、しかしよく考えてみればこの問題はちょっと撞着気味である。つまり、もし仮に日本一マイナーな県が決められたとしても、その県は日本一マイナーであるが故に逆にメジャーになってしまうのではないか。マイナーだマイナーだと評せられてはマイナーの風上にも置けない。ということは、日本一マイナーな県というのは存在しないことになってしまう。日本一マイナーだと断ぜられた時点で、その県はメジャーになってしまうからだ。では冒頭の問題にはどう答えれば良いのだろうか。良い考えがある。大河を泳ぐ神亀も甲羅を脱いで走り出すくらい良い考えだ。存在しない県の名前を勝手に捏造すれば良いのである。一例としては、拝島県が挙げられる。うん、マイナーだ。文句なしにマイナーだ。淀川県でも谷崎県でも構わないのだが、特に拝島県に関しては、人口百二十九万人、県庁所在地は有本市、特産物は蜂蜜と馬肉、海に面しており四基の原発がある、という設定まで用意されている。同様にして、世界一マイナーな昆虫はアトリギス、日本一マイナーな人間は上米良平八、世界一マイナーな曜日はJomsdayである。奇跡を起こした聖人も二度寝してしまうくらい役に立たない雑学ですね。

 窮状を切り抜けるための魔法のような言葉がある。これを使えばどんなピンチも問題ではない。一天四海は我らの手中にある。その言葉とは、あなたと僕とは絶対に分かり合えない、である。是非、口に出して頂きたい。あなたと僕とは絶対に分かり合えない。たとえば会社に遅刻してしまったとしよう。遅れて出社してきた姿を見て、課長は烈火の如く怒り出す。というのも課長は、昨日奥さんが街で若い男と腕を組んでいたのを偶然にも見てしまい、虫の居所が悪かったのだ。課長は机に拳を叩き付けて、隣の課にまで聞こえる声で怒鳴る。一体どういうつもりかね。君も責任ある社会人ならして良いことと悪いことの区別くらい付くはずだろう。こんなことでは君は例の企画から外れてもらうよ。大ピンチである。ここは魔法を使うしかない。課長の机に両手を突いて、斜め下を見ながら呟く。あなたと僕とは絶対に分かり合えない。これで万事解決である。課長は機嫌を直し、企画は大成功、髪はふさふさになり、身長が三センチ伸びる。この魔法はどんな局面にだって通用する。結婚式のスピーチで困ったときは新郎に向かって、あなたと僕とは絶対に分かり合えない。連続殺人をしてしまったときは検事に向かって、あなたと僕とは絶対に分かり合えない。花瓶を割ってしまったときは欠片に向かって、あなたと僕とは絶対に分かり合えない。斜め下を見ながら呟くところがポイントである。決して相手の目を見てはいけない。

[ 花瓶 ] 028:花瓶を木の枝に取り付けない

 いつの頃からか、その花瓶には仲の良いシジュウカラの夫婦が住むようになっていた。決して暖かい季節ではなかったので、夫婦としても風から身を守ってくれる家が欲しかったのであろう。やがて空気は少しずつ暖かくなり、夫婦は子供を授かることになった。可愛い雛達は大声で泣き喚き、夫婦は一生懸命に餌を集め、子供達の空腹を満たした。夫婦は子供達を守り抜き、花瓶は夫婦を守り抜いた。春が過ぎて、夏が来る。子供達も大きくなり、巣立ちの季節がやってきた。夫婦が揃って満足そうに頷くと、子供達は後ろも見ずに飛び立っていった。立派な姿であった。もう二度と会うこともないだろう。子供達の背中を見送り、しばらく見慣れた景色を眺めていた夫婦も、やがて子供達と同じように飛び立っていった。そして花瓶には誰もいなくなった。役目を終えたことを知った花瓶は、シジュウカラの夫婦が見ていた景色を満足そうに眺め、そして地面へと身を投げた。誰も音を聞く者はなく、相変わらずそこには一本の木があった。

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