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後輩と友人に勧められたので。+7
あらすじ。この世のありとあらゆる菌が見えるという特殊能力を持つ MPLS の沢木惣右衛門直保は今日も人知れず世界の敵と死闘を繰り広げていた。嘘です。続く。
なんだか地味に面白いですね。じわじわ来ます。発酵という現象をここまで魅力的に表現している漫画を初めて見ましたよ。ああ、それは当たり前か。
「鳥の肛門から直接ドロドロの内容物を吸……」
いやあ、来てますねえ。来てますよ。
「あの……キャンプ場とかの古い汚い男子便所の小便専用ゾーンあるじゃないですか
とある夏の日にそこに落ちてる散々小便かけられたトイレットペーパーを口に含んだ気分です」
そんなのばっかりです。
『もやしもん 1 (1)』
もやしもん 1 (1)イブニングKC 講談社(イブニングKC) 出演者:石川 雅之(著) 発売日:2005/05/23, 価格:\560 |
フレッシュトマトとバジルのスパゲッティなどを頂きました。地味に美味しかった。こういう野菜中心のパスタもいいですね。塾長に奢って頂きます。どうもありがとうございます。幸せです。
誤解を恐れずに申し上げるなら、これはテロリストものです。
あらすじ。多摩の狸達は人間達の脅威の前に組織を構成してなんとか生き延びようとしました。終わり。
この作品が実にうまいのは「人間は罪深い生き物ですね」みたいな説教を敢えて避けているところ。言うまでもないことは言うまでもないのです。高度経済成長期の森林開発を安易に批判しているのではなく、そういった人間の業をある種の仮想敵として描いているに過ぎないのですね。この辺りの匙加減がとてもうまい。
ユーモラスな作風でパロディやギャグの目白押しでありながら、きちんと人間も狸も殺されているところもいい。人間が許されざることをしたのなら、狸もまた許されざることをしたのです。善悪の議論が通用する場面ではない。はっきり言って、この作品からはジブリの他のどの作品よりも強烈なリアリティを感じました。この話にはヒーローもラスボスもいません。ただ決して和解することのない対立があるだけです。きっと今もまだそれはあるのでしょう。
最後には救いが用意されてはいますが、それもまた解決とは程遠いものであると言わざるを得ません。当たり前です。業というのはそういう出口や逃げ場のないものなのです。神様が手を差し伸べて「もう誰も苦しまなくていいんだよ」なんて言ってくれるわけがないのです。そして、そうした業が厳然として存在している以上、テロ行為もまた必ず付きまとうものなのです。悲しいですか。悲しいですね。
どうでもいいけど、妖怪大作戦には吹き出しました。いいなあ。魔女の宅急便に、鳥獣戯画かよ。
研究所で明後日の発表の資料を作って、駒場の会室でピアノを弾いた。明日が演奏会とは思えない出来だったのだけど、まあなんとかなりますって。帰りに代々木公園のやなか珈琲店でアイスコーヒーを飲む。相変わらず絶品であった。
寝る前にイカの刺身を食べて、ビールを飲んだ。ちょっとぬるかったですね。痛いくらいに冷えたビールが飲みたい。
深夜、近所の商店街を散歩していたら、人家の庇の上を鼠が歩き回っていた。どうやら壁に開いている穴に逃げ込んだ様子。地下鉄の駅ではたまに見掛けるけれど、まさか近所に住んでいるとは思わなかった。鼠を身近に感じるなんて、普通は「風の歌を聴け」を読んでいるときくらいですよ。
出張中。
出張中。
朝は空に雲が広がっていたが、昼過ぎには素晴らしい天気になってくれた。
午前は大先生の講義。折角なので最後に今まで疑問に思っていたことを質問させて頂いた。圧力歪み相関項に乱流エネルギーの非等方性を崩す機構があることは直感的には理解できるが、現象的ないし数理的にはどのように説明されるのか。圧力のノンローカルな性質が効いているはず、とのこと。
午後は琵琶湖で水泳。琵琶湖の水は行けども行けども緑色に濁っていて、膝くらいまでの深さになると底に藻が堆積しており、歩く度にちょっとした小動物の死体を踏んでいるような感触がある。底に足も届かない深さになると、水は冷たく藻は長くなり、いつ怪物が足首をつかんでくるか知れたものではない。遠泳は途中で諦めた。何にせよ、得難い経験をさせて頂いた。いやあ、とても楽しかったですよ。肩だけ日焼け止めを塗り忘れていたのでヒリヒリしてしまった。
帰りに京都で研究室のお土産を買い、自分のために但馬牛と三田牛、あと水饅頭を買っていく。プラッツ近鉄の店員さんが二割くらい安くしてくれたので今日から自分はプラッツ近鉄を支持致します。選挙のときには是非投票させて頂きますよ。
それにしても京都弁っていいですね。人物印象が二割増しで良くなります。
天気は良い。雑用を片付けてから、キシピ氏と別れて鎌倉に行く。
夜中に友人が泊まりに来る。お菓子を沢山頂いて、楽しくお酒を飲みました。+7
池袋から湘南新宿ラインで鎌倉へ。一時間くらいで着きますね。近いもんだ。
小町通りを歩き、味くらというお店で万葉漬なる漬物を買っていく。梅干も美味しそうですね。折角なので鶴岡八幡宮ものぞいていくが、以前のように蛇が池を泳いでいるということはなかった。泳いでいるのは亀と鯉とアメンボくらいのものだ。尚、洗剤はかけませんでした。
今度は御成通りを歩く。旧安保小児科医院という古い建物があったので見学させて頂いた。物凄くいい家じゃないですか。作られたのが八十年も昔だとは思えませんね。いつかこんなところに住みたいものです。どことなく雑司ヶ谷の旧宣教師館や母校の旧校舎に似ている気がする。鎌倉風致保存会という団体の方々が管理されているそうで、色々と詳しいお話を伺うことができました。ありがとうございます。今度は梅の季節に来たいですね。
鎌倉小川軒でケーキを食べて一休み。靴屋に良さそうな靴があったのだけど、急に一万円をポンと出すのは流石にちょっと厳しい。猫の絵に釣られてふらふらと KIBIYA というパン屋に寄っていく。ここは大当たりですね。どれもこれも素晴らしいパンばかりでした。こういうパン屋は本当に貴重ですよ。このお店があるというだけで鎌倉が羨ましい。
由比ヶ浜を歩き、湘南の海を歩く。思っていたよりも人出は少なく、のんびり浜辺を散歩することができました。波打ち際でレーズン入りのパンを食べて、犬が飼い主と遊んでいるのを眺める。どうでもいいんですが、中年を過ぎたくらいの男性の肉体がきちんと引き締まっていると、ゆるぎない意志のようなものが感じられて畏れ入ってしまいますね。やがて引き返して住宅地の狭い路地を歩いていると、今度は沢山の猫を見ることができた。良かった良かった。
帰ることにする。東京駅の地下で夕食を取って、部屋に戻ります。またしてもどうでもいいんですが、銀の鈴の広場のところに、一目見て納得してしまう方々が座り込んでいたので、ああ、今年もそんな季節なんだなあと思いました。失礼。
洗濯物を外に干して出掛けたら大雨が降り出したような悲しみを味わった。味わったんだよ。+7
キシピ氏の部屋に行く。「VIOLA SONG」はちょっとしたショパンエチュードくらいの難易度があるのではなかろうか。蕎麦屋で蕎麦を食べて、ベローチェでコーヒーを飲む。雨が止んだのを見計らって、秋葉原でカレー粉と光学マウスを買い、上野でスニーカーを買う。CONVERSE の ALL STAR DISTRESS OX 1V253 GRN/BRW というもの。名前にもあるように薄い緑と濃い茶の靴で、色合いが気に入ったので 6090 円を出しました。色合いは大事だ。それにしても、前回買ったスニーカーも CONVERSE で、しかも確か同じ店でしたね。上野に靴屋は沢山あって、他の店もよく見ているのに。不思議なものです。
キシピ氏と別れて、電車で西日暮里へ。美容院で髪を切って頂きました。なかなか悪くないじゃないですか。昔の部屋を眺めて、町屋まで歩く。古本屋で筒井康隆の文庫本を買い、薬局で整髪料を買っていく。都電で部屋に戻ります。+7
そんなに大佐のことが好きならもう大佐が主人公でいいじゃないですか。
今回は「扉を開けさせてみせましょう」と「今も活動していて脳は働いている」が良かったですね。いやあ、美味しい伏線を張ってくれたものです。ここから更にもう少し斜め上まで飛んでいって欲しいところ。期待しています。
しかし幾らなんでも湿っぽいシーンが多すぎませんかね。極端な言い方をすると「はいここで感動して下さい」みたいなのは嫌いなんですよ。
『鋼の錬金術師 (9)』
鋼の錬金術師 (9)ガンガンコミックス スクウェア・エニックス(が好き) 出演者:荒川 弘(著) 発売日:2004/11/22, 価格:\410, 枚数:18 枚 |
『鋼の錬金術師 (10)』
鋼の錬金術師 (10)ガンガンコミックス スクウェア・エニックス(ガンガンコミックス) 出演者:荒川 弘(著) 発売日:2005/03/11, 価格:\410, 枚数:18 枚 |
『鋼の錬金術師 (11)』
鋼の錬金術師 (11)ガンガンコミックス スクウェア・エニックス(ガンガンコミックス) 出演者:荒川 弘(著) 発売日:2005/07/22, 価格:\410, 枚数:18 枚 |
『鋼の錬金術師 (12)』
鋼の錬金術師 (12)ガンガンコミックス スクウェア・エニックス(ガンガンコミックス) 出演者:荒川 弘(著) 発売日:2005/11/21, 価格:\410, 枚数:18 枚 |
夏の盛りである。洗濯物がよく乾いて嬉しい。門前仲町では水掛け祭りを見ることができた。
アルバイトから帰るとキシピ氏が部屋にやってくる。庭に置いていたキャットフードにウジが湧いていたので処分した。ああもう、この世は闇だ。日付が変わる前にキシピ氏は帰る。
久し振りに Dave Brubeck の "Take Five" を聞いたのですが、やっぱりあれは名曲ですね。弾きたくなってきましたよ。そういえば自分は Brubeck の "Quiet As The Moon" の楽譜を持っているのですが、何故買ってしまったのかは表紙を見ればお分かりでしょう。
どうでもいいんですけど Sergio Mendes & Brasil '66 って The Beatles の "Norwegian Wood" をカバーしてるんですね。トリビアだ。
読書時期は 06/06/24 - 06/08/08 。一ヶ月半かけて「気球が最後の砂袋を投げ捨てるように」読みました。
いやもう、ツッコミ誘発ポイント多すぎですよ。村上春樹の愛読者の方なら百近くは過去作品とのモチーフの類似を説明することが可能でしょう。これはファンサービスですか、ファンサービスなんですか。こうなってくると逆に「え、なんで羊男は出てこなかったの?」といったわけの分からない理不尽な疑問を浮かべてしまいますね。
過去のモチーフ達との戯れにも見えるとはいえ、全体的なクオリティは安定して高いところにあるので、決して駄作というわけではありません。むしろ村上春樹ファンなら諸手を挙げて「大傑作だ!」と叫ぶべきなのでしょう。だって「ノルウェイの森」と「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」が融合してるんですよ。しかも両作品では最後まで描かれることのなかった結末が待ってるんですよ。面白くないわけがないじゃないですか。佳境の一文一文をじっくり舐めるように読んでしまうのも道理じゃないですか。
しかし、それだけではこの話は閉じません。この作品を読み終えて、ひとつ断言できるようになったことがあります。それは、この小説は間違いなく恐ろしい小説だということです。
口に出すのも馬鹿らしいくらい当たり前のことですが、村上春樹は村上春樹作品のすべてを使うことが可能です。それは誰もが気付いていて、誰もが知っていることですが、誰もが考えていることではありません。たとえば、もしも「ワタナベ君が緑のお父さんに説明した神様」や「二十代前半で死ななかった直子」が出てきたらどうなるか、なんてことを普通の読者は考えないのです。しかし村上春樹は考えました。それはもう微に入り細を穿つように考えました。とにかくそうした具合に、普通の人間は考えてはいけないことを村上春樹は考えるようになってしまっていたのです。いや、実はそれはもうずっと前からのことで、カードはずっとテーブルに伏せられていて、それがひっくり返されたときになってやっと自分が気付いたに過ぎないのかも知れません。
はっきり言いましょう。村上春樹の世界における大前提であった「直子は二十代前半で死ぬ」が覆された今となっては、最終兵器デレク・ハートフィールドが再登場してこないという保証はどこにもないのです。恐ろしいですか。恐ろしいですね。
最後に。村上春樹ともあろう者が次の文章を書いたことについては、手放しの賞賛、万雷の拍手に値すると言い切れるでしょう。
「(中略)おっぱいむちむち、肌はつるつる、腰はくねくね、あそこはぐしょぐしょ、ばりんばりんのセックス・マシンだ。車にたとえるならば、まさにベッドの四輪駆動、踏み込めば愛欲のターボ、指が包むは怒濤のシフトノブ、さあコーナーだ、とろけるギアチェンジ、よしきた追い越し車線まっしぐら、行くぞ、行くぞ、ホシノちゃん見事に大昇天だ」
爆笑しました。「まさにベッドの四輪駆動」って。それ言いたいだけじゃないですか。
個人的には、カラス VS ジョニー戦が好きです。良き戦いでした。
『海辺のカフカ (上)』
海辺のカフカ (上)新潮文庫 新潮社(新潮文庫) 出演者:村上 春樹(著) 発売日:2005/02/28, 価格:\740, 枚数:15 x 11 枚 --内容(「BOOK」データベースより)-- 「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」―15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真…。 |
『海辺のカフカ (下)』
海辺のカフカ (下)新潮文庫 新潮社(新潮文庫) 出演者:村上 春樹(著) 発売日:2005/02/28, 価格:\780, 枚数:15 x 11 枚 --内容(「BOOK」データベースより)-- 四国の図書館に着いたカフカ少年が出会ったのは、30年前のヒットソング、夏の海辺の少年の絵、15歳の美しい少女―。一方、猫と交流ができる老人ナカタさんも、ホシノ青年に助けられながら旅を続ける。“入り口の石”を見つけだし、世界と世界が結びあわされるはずの場所を探すために。謎のキーワードが二人を導く闇の世界に出口はあるのか?海外でも高い評価を受ける傑作長篇小説。 |
快晴。猫は日陰を探し求めてさまよっていた。路地裏で打ち水をしている老人が眩しい。
アルバイトに行く。明日がお休みなので、恒例の打ち上げに連れていって頂いた。
部屋に戻って明かりをつけようとしたら、火花が散って電球が切れた。「夏の火花」と言っても誰も分からないだろうから分かったよ書くよ童門冬二に「冬の火花」って小説があるんだよ無知野郎あれは「雨月物語」で有名な上田秋成が一応主人公って設定なんだけどオレ無罪メソッド全開の上にクライマックスがラブシーンで読者は完全に置いてけぼりですよ高校生だった自分はもう "Vow! Zen! Thee! Shitz!" ですよ。思えばあのとき自分の中の上田秋成が完全に殺されてしまったわけだ。
夕方、目白の Atelier de Fromage と Antendo と目白田中屋で買い物をして、近所の商店街で買い物をした。食料品を買い込むのはとても楽しい。生きている実感が湧いてくる。
飯田橋でキシピ氏と待ち合わせ。焼肉屋で夕食を取り、上島珈琲店で一休みして、市ヶ谷の本屋に寄っていく。キシピ氏と別れてから大塚に行き、BOOK OFF で文庫本を三冊買った。
BOOK OFF の殺伐とした空気にふれると学部生の頃を思い出します。つげ義春は「ある無名作家」で主人公に回想の中で回想をさせましたが、あの場面は鬼気迫っていて素晴らしかったですね。
ラストシーンは絶対ギャグだろ、と思いました。なんだこりゃ。
あらすじ。親切なクムジャさんは児童誘拐殺人の罪で十三年間服役して無事釈放されました。そして獄中仲間のところに行ったり自分の指を切り落としたりケーキ屋のパティシエになったりオーストラリアに旅行したり復讐したりしました。BGM がパガニーニで、着メロは「熊蜂の飛行」でした。以上。
憎しみは何も生み出さないけれど憎しみを否定できるほど人間って完璧じゃないよね、それじゃあちょっとみんなで復讐しようか、という少しばかり「オリエント急行殺人事件」を思わせる話。十数年間に渡って監禁された人間がずっと己のうちに閉じ込めてきた激情をぶちまけるという設定は、パク・チャヌク監督の前作「オールド・ボーイ」によく似ています。しかし、前作において主人公が大きな謎である「何故監禁されたのか」と「何故解放されたのか」を抱えていたのに対し、本作品には謎と呼べるものはあまり多くありません。いや、それでも身代金の目的が明かされたときは、ええ、笑っちゃいましたけどね。
射程距離が短いから相手の間近で撃つこと
心臓の鼓動が聞こえて冷や汗が見えたら最高だね
ゴルフと同じでいいフォームは一生ものだ
地味にいい科白でした。いいフォームは大事だ。
足払いの洗礼、英語の形の雲、食事情交、目の前で漂白剤、遺品ストラップ、会議スピーカー、首筋にハサミ、フランスの天使といった、相変わらずの素敵演出が続出して、全体にとても楽しめました。黒猫がかわいかったですね。あと通訳シーンがあまりに完璧過ぎたので「お前らさっき打ち合わせしただろ」と突っ込みたくなりました。ほんと楽しいなあ。
どうでもいいんですが、予告編の「拳が泣く」にチェ・ミンシクが出てきて「あ、オ・デスじゃん」と思ってたら、本編にまで出てきたので「またお前かー!」と思いました。やっぱりこのひとは悪人の方が似合いますよ。
さて、これで復讐三部作の二作目と三作目を見たことになるので、そろそろ一作目も見ないといけませんね。
「夏だ! 海だ! 筒井康隆だ!」と超自我が騒ぐので筒井康隆を読みました。読書期間は 06/08/12 - 06/08/22 。
短編集だったので一話ごとに感想を書いていきます。
「バブリング創世記」
最高です。ダメだダメだ、筒井康隆には勝てねえ。凄すぎる。桁違いだ。
ギャゴンゴンギャゴギャゴの子ギャギャゴギャギャゴ、ギャギョギョを生み、ギャギョギョ、ギョとギョギョとギョギョギョとギョギョギョノギョとギャギョギョギョギャギョギョを生む。
こんなのが延々と続きます。「声に出して読みたい日本語」ってのはこういう日本語のことを言うんだよ! と思いました。むしろ「声に出さないと読めない日本語」というか。読んでいると当たり前のようにゲシュタルト崩壊が起きました。まさか「キ」が読めなくなるとは思わなかったよ。
「死にかた」
既読。鬼が人間達を虐殺しました。言わずと知れた傑作。「アーメン」のくだりがいいですよね。
「発明後のパターン」
もうどうだっていいよ。
「案内人」
つまり悪人が五千円出せと言ったら既に一万五千円取られることが確定しているわけです。
「裏小倉」
百人一首のパロディ。もう本当に馬鹿だなあ。「不能」って言えば何でも許されると思ってるだろ!
「鍵」
既読。実にうまく作られたホラー。誰だって思い出したくないことの一つや二つありますよね。青春の残滓は恐ろしいもので。
「廃塾令」
もしも政府が塾を禁止したらどうなるか、という思考実験。言うまでもなく、もぐり塾ができるわけですね。中盤の討論会が実に素晴らしかった。筒井康隆は本当にヒステリックな女性が大好きだなあ。
「ヒノマル酒場」
マスコミを徹底的に皮肉ったドタバタ SF 小説。宇宙人が出てきますが、それで済めば良かったんですよ。
大騒ぎの続く中で、さらにアフリカ象や天皇もあらわれて店内を徘徊し、天井近くではターザンがとびはじめた。
タイム・マシンがあらわれ、中から義経が顔を出した。「さしたる用もなかりせばこれにてご免」すぐに消えてしまった。
考えたら負け考えたら負け。
「三人娘」
How to make a man insane を書いた話。最後には日本刀を振り回していましたよ。いやはや、女性は怖いですね。
どれも非常に面白い作品ばかりで、大量に筒井康隆分を摂取することができましたが、それでもまだまだ筒井康隆分が足りません。「にぎやかな未来」が読みたくなってきた。
どうも曇り空が続く。夜明け頃、猫達のうなりあう声に目を覚まし、カーテンを開けて庭を見てみたら、近所の猫とクマが臨戦態勢であった。僕を見た近所の猫は慌てて庭から飛び出していった。お願いですから仲良くして下さいよ。
日曜日なので代官山に行く。
夕食にゴーヤの詰め物と大根のサラダを作って、買ってきたサラダとシメサバと一緒に食べた。寝る前にはブドウのデザートを作って、バドワイザーを飲んだ。
まずは池袋に出る。池袋の駅前、駅の出口から歩いて一分くらいのところに、小猫がいたので驚いた。歩道と車道の間の植え込みに隠れて、じっと通行人の様子を窺っている。普段はビルとビルの隙間で暮らしているのだろうか。どうか生き延びて下さい。
LIBRO で雑誌を眺めてから、山手線で渋谷へ。代官山まで歩く。渋谷と代官山を結ぶ道は結構うらびれているので注意が必要なのだけど、かといってこんな短い距離のためにバスや電車は使いたくない。歩け歩け。FRAMES で昼食を取っていく。
猿楽公園で野良猫を眺める。ここは普段あまり見ることのない種類の猫が多くて面白い。別にアビシニアやヒマラヤンやチェシャがいるわけではないのだけど、どの猫も毛並みがつややかで色合いも美しい。察するに、この辺りは高級住宅地であるから高級な猫が飼われていたが、それがどういった理由でか近所の野良猫と交配したために、落胤のような猫達が残ったのではなかろうか。考え過ぎか。
代官山を歩く。SEIJO ISHII Select でタンブラーが欲しくなる。かまわぬという手ぬぐいのお店で冷酒を頂いていく。西郷山公園まで歩いて、ベンチに座って一休み。この公園には以前は沢山の猫達が住んでいたのだけど、今はもう見る影もない。ただ人懐こい猫が今でも一匹生きていて、ベンチに座っていると甘えて膝の上に登ってくる。
菅刈公園を通って上目黒まで歩いて、関口ベーカリーに寄っていく。のんびり散歩して代官山に戻る。かまわぬで手ぬぐいをひとつ買い、SEIJO ISHII Select でフルーツケーキと蜂蜜を買っていく。タンブラーよりもフルーツケーキと蜂蜜を優先してしまうのが自分だ。
渋谷まで歩いて、マークシティの Afternoon Tea TEAROOM で一休み。思えば渋谷にはよく来ていたはずなのに、マークシティを使った記憶は殆どない。Sony Plaza で HINT MINT を買っていく。電車で池袋に戻り、地下の食品売り場で買い物をして、歩いて帰ります。
ミネストローネ、フランスパン、サラダ、フライドポテト、ローストポーク、生春巻、粒マスタード、各種ドリンクを頂きました。予定通り、美味しい昼食であった。これで950円は安いよ。粒マスタードが良かったですね。たかがからしと侮ってはいけない。
くるみパン、ごまパン、カレーパン、クランベリークリームパンを頂きました。550円。いやあ、やっぱりここのパンは美味しいですね。パンも具もしっかりしている。もっとこういうパン屋が沢山あればいいのに。
渋谷マークシティにて。アイスティーを頂きました。ああ、これは美味しいじゃないですか。その辺の喫茶店のアイスティーとはわけが違いますね。参りました。
明け方にヴァイスと近所の猫が玄関先でうなりあっていた。お願いですから仲良くして下さいよ。
本日は晴天。猫達はどこかに遊びに行ってしまったのか、昼間は全く姿を目にすることができなかった。もしかしたらどこかの家にお邪魔して涼んでいるのかも知れない。
千駄木の駅前に新しいダージリンが出来ていたので寄っていく。根津の裏道を通って本郷までのんびり散歩をした。池之端では四匹の鶏が放し飼いになっていて驚く。しばらく雑誌を眺めてから、アルバイトに向かった。
文章を書く用事があったので徹夜する。徹夜すると過食してしまうのが自分の悪いところだ。いや、ハチミツとガムシロップのカクテルを大ジョッキで飲まないと気が狂ってしまうんですよ。
昼前の十時半頃に寝て、昼過ぎの一時半頃に起きた。小雨が降っている。眠気を飛ばすのに HINT MINT が欠かせない。
アルバイトに行く。教え子の一人が外国に行ってしまうので、勉強を教えるのは今日が最後となった。日本に戻ってきたときには自分はここにいないはずなので、もう会うことはないのかも知れない。まあそのときは十年後のあの日に思い出の樅の木の下で待っていればいいんですよ。簡単なことじゃないですか。
夜、ヴァイスが近所の公園で木登りをしていた。楽しそうだなあ。クマが布団の上で眠っていたので、一緒に居眠りをしてしまったよ。
ノートパソコンが欲しい。どうやったら新しいノートパソコンが安く手に入るか考えたのだけど、多分、古いノートパソコンを森の泉に投げ込めばいいんだと思う。後ろ向きで。背面投げで。
「二十四にもなって電撃文庫なんか読んでるからいつまでも馬鹿のままなんだよ!」
あらすじ。新キャラが四人生き残りました。久々にラスボスが出てきました。終わり。
上遠野浩平は利殖をするように小説を書くなあと思いました。株取引で資金が増えていくように、次々とエピソードやキャラクターや伏線が出てくる。その一方で、経済に関心のないひとが株の銘柄や取引高を見ても全く面白くないように、ブギーポップシリーズに興味ないひとがこの本を読んでも「なんだこりゃ」だろうなあ、と。それを非難するつもりは毛頭ありません。ただ他の作家があまり書かなさそうな文を書いてくれればそれだけで自分としては満足です。たまにはライトノベル以外の小説も書けばいいのに。やっぱりこのひとは映画や漫画やアニメの文法で小説を書くのが好きなんでしょうね。
今回の突っ込みポイントを御紹介。
彼らが囚われてから、まだこっちではせいぜい一、二時間程度しか経過していないだろう。
吹き出してしまいましたよ。何ですか、そのドラえもん的な御都合主義は。
どうでもいいんですが、最近ハリウッドの登場頻度が高すぎですよ。ありがたみに欠けますね。物語も終盤だということでしょうか。
(@ISBN:4840230188)
何故か Amazon さんが「そんな ISBN の本はありません」と言ってくるので困ります。
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