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会社に行く。
昼休みはわけあって外をふらふらしていた。中華料理を食べたのだけど、残念ながらここは大ハズレであった。ここまでのハズレは珍しい。
フランス語のレッスン。近接過去を教わりました。先生は日本の洋菓子屋の店先で "On prépare des gâteux tous les matins." という看板を見たことがあるそうだ。「私たちは毎朝ボケ老人をご用意いたします。」
久し振りに体重を量ったのだけど、相変わらず自分の体重はほとんど変わらない。しかし最近は筋トレをだいぶさぼっているから、平衡状態にあるわけではなく、きっと筋肉を売って贅肉を買っているのだろう。
サイレントピアノを弾く。なにこれちょう楽しい。
晴れたり曇ったり。午前中はピアノを弾いて過ごす。お昼前に部屋を出て、東京グリーンパレスで昼食を取る。代官町通りを歩き、国立近代美術館に寄っていく。白髪一雄の「天慧星へん命三郎(水滸伝豪傑の内)」がいいなあと思っていたら、外国人の女の子が真剣そうに "J'aime bien!" と言っていたよ。+7
あらすじ。いつも友達に理不尽ないじわるなぞなぞを出題してはウザがられていたジグソウ先生は次第に友達から相手にされなくなっていったので、どうすれば友達がいじわるなぞなぞを本気で解こうしてくれるか考えました。
「そうか! あいつを拉致監禁しておいて、『このいじわるなぞなぞが解けなかったら死ぬ』ってことにすればいいんじゃん! おれってあったまいいー! 最後の決め科白は『ゲームオーバー』にしようっと!」
というわけで、ジグソウ先生は今日もゴードンとアダムを拉致監禁して生死を賭けた絶望いじわるなぞなぞを押し付けるのでありました。いじわるなぞなぞは本当にいいですね。ジグソウ先生は在全無量と気が合うと思いますよ。
何はともあれ、みんな大好き SAW を見たわけですよ。なるほどこれは素晴らしい。密室の内側と外側、過去と現在においてドラマがじわじわと展開していき、やがて劇的な衝突をみる。パパパパと画像の切り替わる演出もお見事。いやこれはいい映画ですよ。これで血がドバドバ出てくるんじゃなければもっと万人が楽しめるのに。血が出てこなかったら SAW じゃありませんよ。
後半に入ったあたりでは「そういうことだったのね。はいはい」と思っていたのですが、ラストのオチでやられました。これはジグソウ無双だわ。ジグソウ先生には勝てませんよ。虎眼先生くらい勝てません。
せっかくだから自分もひとつくらいいじわるなぞなぞを考えることにしよう。
「さゆりちゃんは富士山よりも高くジャンプできるそうです。さて、なぜでしょう」
「富士山はジャンプできないから」
「ブー! 正解は、さゆりちゃんはダイダラボッチだったからです」
あんまりおもしろくなかった。ごめんね!
古き良きバカ映画であるところのハドソン・ホークでした。小学生の頃から大好きです。ブルース・ウィリスがアホ役をやってくれるってだけで楽しくてしかたないぜ!
あらすじ。刑期を終えて出所したばかりの天才怪盗ハドソン・ホークがなんやかんやで馬の彫刻を盗み出したりダ・ヴィンチの本を盗み出したり尼さんと恋に落ちたり歌を歌ったり吹き矢を撃たれたり爆発したりカプチーノを飲んだりしました。要するにみなさんの大好きなルパン三世ですよ! 劇場版じゃなくてコメディ多めのテレビ・シリーズの方ですよ!
もちろん大好きなのは歌のシーンです。これが見たくてわざわざ DVD を借りてきたのだ。だって、エディとトミーの二人は大抵の曲が何分何秒なのか知っているから歌を歌うことで仕事の正確な時間合わせを行うんですよ? 特に「サイド・バイ・サイド」のラストがいいですよね。「サイド」だよ。
トミー絶体絶命シーンでは、あまりにお約束どおりの展開だったので笑ってしまいました。滝壺に落ちた奴には逆死亡フラグが立つんだよ! そこは生存フラグでいいじゃないですか。
寒い風が吹く。もうすぐ二月も下旬だ。下旬の中で最強は五月下旬だろう。シェイプもいいし、音もいい。ゴガツゲジュン。どう考えてもラスボスですね。
会社に行く。
今日も研修。会社に戻って仕事をする。仕事の山には体当たりだ。
上から目線云々の話をたまに見掛けるけれど、そういう風に腹が立つことはないので自分は恵まれているのだろう。もちろん厳しい言葉をいただくことはあるけれど、そこで上下関係を意識することはない。誰だって好きなことを言えばいいでしょう。上も下も関係ない。あなたはあなたで、私は私だ。
どうやらそのうちまた引っ越すことになったようだ。時はあまりにも速く流れる。僕だっていつか死ぬ。もっと丁寧に生きよう。
残業帰り、疲労と水分不足とパブロンの副作用の中、銀座線の座席でクライマックスのシーンを見た。あまりの生々しさに僕は口元を押さえて、iPhone の画面から目をそらした。隣の座席の女性が嫌そうな目で僕のことを見てきた。ほどなく電車は渋谷駅に着いたが、立ち上がるとめまいがして、蛍光灯はいつもよりも白くホームを照らし出していた。僕は慌てて iPhone をコートのポケットに仕舞ってイヤフォンを外した。そして壁にもたれるようにゆっくりと歩いた。外国人の夫婦が大きなベビーカーを押しているのが見えて、迷惑をかけてしまうのは嫌だなあと思った。トイレの場所をやっと思い出したときには、もう既にエスカレータを降りていた。今から引き返したんじゃ間に合わない。一階から外に出ると冬の空気が胃を冷やした。何度も息を吸っては吐き出した。ガラスの向こうではお姉さんがサンドウィッチを食べていた。コーヒーの匂いが刺激的だった。モヤイ像の前を下を向いて歩きながら、何年も前にここで女の子と待ち合わせをしたことを思い出していた。なんとか自動販売機に辿り着いた。何があるのか確認する余裕もなかった。僕はお茶のボタンを押して、カードリーダに財布をかざした。温かい緑茶が胃に入り込み、醜い吐き気を追い払っていった。すぐにお茶を飲み終えて、再び深呼吸をし、空き缶をゴミ箱に捨てた。マークシティに向かって横断歩道を渡りながら、そこまでして生きたいか、と僕は思った。
電車を乗り換えてから、僕は映画の続きを見ることにした。最寄り駅で降りて、改札を出て、雪の降る中、ラストシーンに差し掛かったとき、僕は自分が泣きそうになっていることに気が付いた。そこまでして、生きたいよ、と僕は思った。コートを雪で濡らしながら、僕は家路を急いだ。金曜日の夜だった。
岩に挟まってしまった孤独な男の127時間の物語。ここにストーリーは何もないが、映像表現や映画的演出、そしてあまりのリアリティに打ちのめされてしまった。これは凄いわ。生きていることは素晴らしい。だから必死に生きようとするんだよ。当たり前のことじゃないか。馬鹿野郎。
朝は曇っていたが、やがて晴天になってくれた。強い風が吹く。寒い。
会社に行く。
それなりに仕事をした。しかし気が付けばぬるま湯の中で目を閉じている自分がいる。しっかりしろよ。うん、明日も走って帰ることにするよ。
ブガッティ・ヴェイロンのことを調べていたら笑ってしまった。Wikipedia によると最高速度の 407km/h を出すのに 11km の直線が必要になるそうです。良くも悪くもバカじゃないか。さすがイタリア人、空気なんて読まないぜ。
土曜日は休日出勤することにした。追い込まれてまいりました。
未来同窓会 - 良い。謎をきちんと提示してきちんと解決させている。伏線もちゃんと利いているね。斬新さはないけれど、良くできている。
カウントダウン - とても良い。机「9」文字事件ですね。超自然カウントダウンは阿部サダヲの演技のための刺身のツマに過ぎないところが実に素晴らしい。
自販機男 - とても良い。最強伝説黒沢のアレか! 式に自販機でスピーカーからワーグナーが音痴な鼻歌って無理矢理だろ! だがそれがいい。
ゴミ女 - 普通。今度はシビル・ウォーじゃねえか、と思ったので改めて荒木飛呂彦の罪深さを思い知らされました。オチがしょうもないのがもったいないところ。
48%の恋 - 悪い。ベッタベタだ。天使の出番、メールの場面くらいしかないじゃないですか。あとフィルムが見付かるところはご都合主義満点で笑いました。
これはひどい、ロストされるにもほどがある。キャッチコピーは「うわっ…私の翻訳、ロスすぎ…?」でいきましょう。
あらすじ。中年俳優のボブは CM 撮影のために極東のトーキョーとかいう都市を訪問してニホンゴとかいうわけの分からない言語に翻弄されました。英語もろくに話せない連中に囲まれて、通訳にも仕事をなかばネグレクトされて、寝てりゃ妻からファックス攻撃、ジムじゃマシンにボッコボコ、挙げ句の果てに、テレビで時代劇を見てしまった日には、そりゃ旅先の孤独に打ちのめされそうになりますよ。いいですかよくお聞きなさい、そんなボブのところにですね、夫にかまってもらえなくてさびしがっている涙目スマイルのシャーロットちゃんがあらわれたわけですよ。何が起こるか分かりますね? あの高名なる吊り橋効果が本当に存在するのかどうかは効果の実例を聞いたことがないので存じませんし、ある知人は「君は僕が守る」みたいな科白は動乱時だから説得力が生まれるんだよねと申しておりましたが、要するにこれは留学先の恋愛は三倍盛り上がる理論ですよ!
それはいいんですが、なるほどこれはいい映画です。日本という国の良いところと悪いところがよく描けている。そのために少し憂鬱な気分になるところもありますが、二人がとても楽しそうに遊んでいるので救われます。クラブのシーンで「俺の知ってる東京と違う」というコメントが右から左へ流れました。そうかそうか。左手の薬指で草でも生やしてろ。
最後に評価についてですが、文句なしの百点満点です。なぜなら自分は毎週水曜日の深夜に放送されていた Matthew's Best Hit を心の底から愛していたからです。これは公正な評価ではありません。超絶えこひいきです。
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