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- 06/06/03 -
■ ボンボリーニの最期
「あかりをつけましょう、ボンボリーニ」
「いけません、お嬢様。奴らはまだ近くに隠れているかも知れません」
「ああ、花を、桃の花をあげなければならないのです。あのひとのために。私のせいで死んでしまった、あのひとのために」
「…分かりました。わたくしが命に代えても、花を捧げに墓場まで参ります」
突如として響き渡る巨大な轟音。
「あああああ、このフルートとドラムは──」
「──奴ですね! ゴーニン・ブラッジ!」
そしてドアを蹴破る音。光の洪水。目が開けられない。
「その通りだ、ボンボリーニ!」
「ゴーニン、貴様!」
「カーッカッカッカッ! 今日は楽しいヴィルナ・マ・トゥーリさ!」
注:ヴィルナ・マ・トゥーリとは、古代イタリア語で「破壊と殺戮! 笑っていいとも! 秋の祭典スペシャル!」のこと。